2022 Fiscal Year Research-status Report
言語性学習障害の障害予防を目的とする言語指導プログラム・保育者研修システムの開発
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22K13742
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Research Institution | Nagoya University of Arts and Sciences |
Principal Investigator |
大島 光代 名古屋学芸大学, ヒューマンケア学部, 教授 (00639164)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 言語性学習障害 / 幼小接続期 / 応用行動分析学 / 文字認知 / ひらがなパズル改訂版 / 絵本教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
言語性学習障害の障害予防を目的とする言語指導プログラム・保育者研修システムの開発における研究として、幼児教育施設の幼児の実態を把握するため、愛知県内のA保育園・B保育園に出向き「発達障害の診断が確定していない幼児」の保育現場におけるコミュニケーション能力や保育実践の活動場面における困難性等の観察を行った。3歳児クラスに在籍する幼児3名が、担任の指示に従わずに集団活動を妨げる様子を確認した。保育者の指導・支援スキルの未熟さも散見され、保育者の資質向上が各園のニーズとして挙げられることが推察された。 保育者を翻弄する幼児の行動については、ABA(Applied Behavior Analysis):応用行動分析に基づく見解・支援が理解しやすいと考え、ABAに関する研修を受けることによって、ABAセラピストの資格を取得した。行動には必ず理由があり、行動のすぐ後に起こった結果によって行動が強化されたり弱化されたりする。障害児のマンド(要求言語)の獲得に活用されるABAの理論を活用し言語指導プログラムを構築すると共に、保育者研修システム開発にも活かしたいと考えている。 ひらがなの文字認知を促進するための「ひらがなパズル」の改良版開発に向け、実際にいくつか製作を依頼したが、高額な見積もりのため断念した。文字部分を凸状態にした積み木状のパズルは、製作に時間と労力を要する。園で実際に試用するためには、費用があまりかからない教材を開発する必要がある。また、言語をひき出すための絵本教材の開発についても、取組を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度の上半期に音韻障害の前駆症状を調査するためのテストは作成済みだが、テストの実施までには至らなかった。下半期の寒い時期には、コロナ感染が拡大し協力園での罹患者が増大した。調査を延期し、今年度上半期・下半期に実施することになった。 同様に発達障害児向けの言語指導プログラムの改編については、技術者を見つけ出すことが難しかったため、今年度の課題として持ち越している。
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Strategy for Future Research Activity |
幼児教育施設の保育者・教育者の資質を高めるための研修に求めるニーズを掌握するために、質問紙調査を用いた現地調査を実施する。さらに、言語性学習障害の障害予防を目的とする言語指導プログラムについては、これまでの研究で開発してきた教材を改善・改良しプログラムに組み込んでいく。文字認知や「読み」の力を育む遊び教材を開発することを目指す。 言語指導プログラム(PCを用いたゲーム形式プログラム)の改編については、ICT関連の技術者を探して依頼しすすめていく。
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Causes of Carryover |
昨年度の下半期に、コロナウィルス感染が拡大し、研究活動がスムーズにすすまなかったことにより、次年度使用額が生じた。 今年度は、前駆症状を明らかにするための調査、言語指導プログラムの改善(バージョンアップ)、教材開発に取り組む予定である。
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Research Products
(2 results)