2022 Fiscal Year Research-status Report
Examination of interaction functions and learning support for outside school hours using a task management application
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22K13759
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
伊藤 崇 青山学院大学, 理工学部, 助教 (30868203)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 学習支援 / インタラクション機能 / 課題管理 / webアプリケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の目標は,オンライン授業の際に開発された課題管理アプリケーションTask Remainderの拡張であった.そこで,被験者を集めて利用実験を行い,Task Remainderの改善点を調査した.利用実験の結果,通常のアプリケーションと比較して実名登録しかできないためプライバシーが確保できていない点や,スマートフォン用のUIが端末種類によって崩れてしまうという問題が指摘された.また,学生同士のインタラクション機能についても評価が低く,学生同士のつながりを実現するために十分でないことが明らかになった. そこで,それらの問題点を改善したReminder Connectを開発した.Reminder Connectは,通常のアプリケーションのように本名だけではなく表示用にニックネームを登録できるように改良した.また,Task Remainderにおけるインタラクション機能であった他学生の課題情報を確認する機能を拡張し,その課題情報を自身の課題情報に複製できる機能を追加した.課題情報とは,課題の名前,種別,提出期限などの情報であり,課題の内容そのものを複製できるわけではない.さらに,SNSのインタラクション機能を参考に課題情報に対するいいね機能と,いいねをもらった数が多い人を表示するランキング表示機能を搭載している.このReminder Connectの利用実験を行った結果,使用感を聞いた事後アンケートにより使用感やインタラクションの向上が確認できた.これらの成果は,日本経営工学会2022年秋季大会と第31回社会システム部会研究会において口頭発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の目標であった課題管理アプリケーションの拡張を行い,新たな課題管理アプリケーションReminder Connectを開発した.研究実績の概要にも記載のとおり,Reminder Connectにはアプリケーションとしての基本機能の追加やスマホ向けのUIの改修などが施されている.また,SNSを参考に共有した情報を自身の課題管理に登録できる機能や,いいね機能,ランキング機能を搭載している.そして,利用実験の結果,使用感の向上やインタラクションの向上も確認でき,おおむね満足できるような成果を得ることができた.これらの成果を学会で発表することができ,聴講者から様々な意見をいただくこともできた.そこで,最初に申請したとおりに順調進捗していると判断している. しかしながら,新たに実装したインタラクション機能について事後アンケートで高い評価がついた一方で,自身で積極的に課題情報を登録した学生は,そういったインタラクションのための機能を全く使わなかったとコメントを残していた.そこで,情報を発信する側ももっと他の学生とのつながりを感じられるような機能が必要であると考えられる.そこで,計画通りに研究を進めていくつもりだが,その点において完全店を検討し取り入れれるようなら取り入れていきたいと考えている.そのため,おおむね順調であると評価した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画について大きな変更はない.研究実施計画に示すよう2023年度は,複数の学科でも対応できるようにアプリケーションの改修とデータベースの再構築を行う.これまでは,機能面の向上を主として行っていたため,他学科の同時利用は想定せずにアプリケーションやデータベースを作成していた.そこで,より多くの学生の利用を想定し,他学科の同時利用を想定したアプリケーションの改修やデータベースの再構築を行う.その際,現在のインタラクション機能では,同じ授業を登録している学生同士しかインタラクションを持つことができないため,他学科の学生ともつながれるような機能を検討したい.これは,現在までの進捗状況に挙げた残されている課題を解決することにもなると考えている.また,現在はレンタルサーバを利用して運用しているが,修繕のしやすさや拡張性を考え,課題アプリケーション用の2023年度の予算が確定次第サーバを購入し,システムを移行する予定である.2024年度はシステムの再構築によって他学科の学生の同時利用を可能にしたうえで,本研究で開発した課題管理アプリケーションの評価実験を行う.この実験では,3つの学科の2年生に実験協力を依頼し,各学科で10名程度の被験者を集め,2週間程度利用していただき評価アンケートを行う予定である.この結果を踏まえて,最終的な改善を行い,課題管理アプリケーションを完成させる.これらの結果をまとめ,2024年度中に開催される国際会議で研究発表を行う.
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Research Products
(2 results)