2022 Fiscal Year Research-status Report
中学校における理科と他教科等との内容の関連や横断を図るための方法の検討
Project/Area Number |
22K13783
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山田 真子 長崎大学, 教育学部, 助教 (20814354)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 理科 / 教科等横断 / STEAM |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年改訂の中学校学習指導要領では,各学校において各教科等の特質を生かし,教科等横断的な視点から教育課程の編成を図ること,そして,理科において他教科等との内容の関連を図ることが求められている。一方で,現在,国際的には,分野横断的な教育としてSTEAM教育が注目され,各国で実践されている。 これらのことを踏まえ,本研究の目的は,中学校における理科と他教科等との内容の関連や横断を図るための方法を検討することである。そのために,他教科等との関連を図った教育課程の過去の事例として,昭和16年から昭和20年までに実施された国民学校高等科,中学校,高等女学校の「理数科」の理科に着目し,教科等横断的・分野横断的な視点から分析する。 2022年度は,当時国の機関が発行した中学校の「理数科」の理科に関する文書や,中学校の「理数科」の教科書である『物象』,教科書の作成に携わった関係者の著書・論文などを用い,どのように他教科等との内容の関連や横断を図っていたのかについて分析を進めた。その結果,具体的には以下のことなどが明らかとなった。 1)教科である「理数科」,科目である数学,理科の目標には共通の要素があり,教科・科目縦断的な目標及び科目横断的な目標が設定されていた。 2)科目横断的な学習方法・内容が重視されていた。特に,理科と数学において,ともに生徒実験や数量的な考察・処理が重視されていた。 3)理科において,技術や工学と関連する内容の取扱いが見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
資料の選定や資料の所蔵場所の確認等に時間を要し,分析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き資料収集を進め,資料の管理・整理を適切に行い,国民学校高等科,中学校,高等女学校の学校ごとに分析を進めていく。
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Causes of Carryover |
資料の選定や資料の所蔵場所の確認等に時間を要し,県外での資料収集が進まず,また,オンラインで収集できた資料もあった。よって,予定していた旅費や物品費を使用しなかったため,次年度使用額が生じた。 次年度は,県外での資料収集や学会発表等を実施し,旅費や物品費等として使用する予定である。
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