2023 Fiscal Year Research-status Report
A randomized controlled trial for the clinical practice application of Focusing in the psychiatric field: depression and quality of life.
Project/Area Number |
22K13844
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
越川 陽介 関西医科大学, 医学部, 研究員 (70807156)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | フォーカシング / うつ病 / パーソナルリカバリー / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度の実績は下記のとおりである。 まず、2022年度に実施したうつ病患者の通院継続に影響する因子について海外誌にて報告した。薬物療法を開始しても意欲、疲労感、自分が病気であることの認識(病識)が十分に改善しないと、その後のうつ病の改善が認められず、うつ症状が遷延してしまうことが明らかとなった。うつ病患者における症状は多様であるため、その中で左記に挙げた症状が、とりわけ、うつ病患者のパーソナルリカバリーやフォーカシング的態度と関連しているのかどうかを検討していくことが今後の課題となることが考えられる。 また、うつ病患者と健常者との主観的QOLに与えるフォーカシング的態度の関連について検討を行った。うつ病患者と健常者によって、主観的QOLに影響を与えるフォーカシング的態度の因子は異なっていることが明らかとなった。この結果は、うつ病患者のQOL向上のためのフォーカシングによるアプローチ法について今後検討するに値する結果が得られたと考えられる。具体的な内容については今後海外誌への投稿を予定している。 また、うつ病患者へのフォーカシングの有用性の検討がこれまで多くなされていなかったのは、その可能性について十分現場の臨床家や研究者に伝えられていなかったことが原因と考えられた。そのため、学術大会等にて、うつ病患者へのパーソナルリカバリーやQOL評価の重要性、および、フォーカシングの可能性について言及し、当該研究領域が発展するよう注力した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績に示した概要について注力し、うつ病患者におけるパーソナルリカバリーやQOL、フォーカシングとの関連の理解を深めることにウエイトを置いたため、当初の計画と比して遅れている状況となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
健常者への予備的研究について、倫理審査委員会の承認を得られたため、2024年度は無作為化比較試験をおこなう予定である。また、継続して、うつ病患者におけるパーソナルリカバリーやQOL、フォーカシングの可能性について学術的な発信を行い、当該研究領域の活性化と発展に従事する予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定をしていた無作為化比較試験の実施が遅れてしまったため、謝金等の必要経費を支出することがなかったため、次年度使用額が生じてしまった。 次年度の使用計画としてはまず無作為化比較試験を実施するため、それに必要な諸経費として予算を執行する。また、学術大会等への出席を行い、関連領域の専門家とのディスカッション等をおこない、今後の研究領域のフォーカシングの可能性について継続的な情報収集と検討を行うため、それに関連する予算執行を計画している。
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