2023 Fiscal Year Research-status Report
情熱の二側面に着目した青年期のメンタルヘルスの低下を予防する心理教育的介入
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22K13849
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
久保 尊洋 横浜国立大学, 教育学部, 講師 (80887745)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 情熱 / メンタルヘルス / 心理教育 / 青年期 |
Outline of Annual Research Achievements |
パンデミックなどの危機的状況において、青年期のメンタルヘルスの低下を予防するために、人生満足度や自己成長などの心理的幸福が必要だ。申請者は、心理的幸福を向上させる情熱に焦点を当て、その適応的および不適応的側面がメンタルヘルスの指標とどのように関連しているかを明らかにしてきた。しかし、青年期における情熱の発達的変化や情熱に基づく心理教育的介入に関する知見はまだ不足している。 このため、本研究では大規模な縦断調査を通じて、青年期における情熱の二側面の発達的変化を明らかにし、情熱に影響を与える強みの活用と目標の特徴を探る。さらに、情熱の二側面に着目した青年期のメンタルヘルスの低下を予防する心理教育的介入の効果を検証することを目的としている。この研究は、情熱の適応的側面を強化し、不適応的側面を抑える介入により、青年期のメンタルヘルスの低下を防ぎ、将来的には情熱が充実した人間らしい仕事につながるキャリア教育への発展も期待できる。 今年度は、情熱に影響を及ぼす強みの活用と目標の特徴についての調査の準備と、青年期における情熱の二側面、すなわち情熱が肯定的にも否定的にも影響を与え得る点に焦点を当て、その影響を防ぐための心理教育的介入のプロトコルの開発にも着手した。また、介入を実施する中学校とのアポイントメントをとり、介入の実施に関する打合せを行った。 昨年度実施した一部研究成果について、日本心理学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
所属先の変更に伴い、計画していた準備や研究が実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度行えなかった研究を行うとともに、心理教育的介入プログラムの開発を目指す。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、所属先の変更に伴い研究の進行が滞ったためである。よって今年度は、前年度行えなかった研究を行うための調査に関する費用や、心理教育的介入プログラムの開発をし、それをホームページに掲載するための費用が必要である。また、現在までに行った調査の研究成果を掲載するための英文校閲費用や国内外の学会に参加し発表する費用が必要である。
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