2023 Fiscal Year Research-status Report
Complete reducibility, geometric invariant theory, spherical buildings: a uniform approach to representations of algebraic groups
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22K13904
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Research Institution | Soka University |
Principal Investigator |
内山 智博 創価大学, 国際教養学部, 准教授 (60822088)
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Project Period (FY) |
2023-01-20 – 2029-03-31
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Keywords | Algebraic groups / Invariant theory / Spherical Buildings / Representation theory |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は代数群の完全既約性の研究(代数群が綺麗に分解できるか)を群論と代数幾何学と組み合わせ幾何学の手法を組み合わせて分析した。特に2018年から続くドイツ、イギリスでの共同研究をコロナ禍以来再開させてオンラインで行い以下の具体的な成果を得た。1:代数群の完全既約性と表現論における完全既約性が密接に繋がっていることを示し、2000年ごろに提唱されたKulshammerの予想に対する具体的な判例を与えた。これにより代数群の構造は当初予想されていたより豊かであることが示された。2:代数群の完全既約性とConjugacy classの数の有限性の関わりを示し、標数が2(1+1=0になる世界)の場合はConjugacy classの数が無限になる具体例を与えた。この結果も結果1と同様に代数群の構造が(標数が2の場合は)予想されていたよりもずっと複雑であることを示すものである。これらの結果1、2により、本研究で目指す代数群のタイプによらない統一的な理解を与えることの重要性はより増したと考えられる。これらの結果に加えて本年度は代数群のRationalityの研究を行い、以下の結果を得た。3:体が完備でないケースにおいては完全既約である群が完備であるケースにおいては完全規約で無くなったり、逆に体が完備でないケースにおいては完全規約でない群が完備であるケースにおいては完全既約になるケースの具体例を与えた。この結果は一つの具体例に過ぎないがこの具体例を得るプロセスはこれらの現象の理解の手がかりになる程一般的であり、この現象の完全な理解を得る手掛かりになると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予想していたとおり、ドイツ人、イギリス人の共同研究者との共同研究を再開させ、予想していた通りの成果を具体的に得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もドイツ人、イギリス人共同研究者との共同研究を継続させ、群論、代数幾何学、組み合わせ幾何学のさまざまな手法を組み合わせて代数群の統一的な理解を得ることを目指す。
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Causes of Carryover |
妻が子供を出産したため共同研究のための海外渡航をキャンセルした。育児休業終了後に海外での共同研究を予定している。
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