2022 Fiscal Year Research-status Report
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22K13928
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
岡村 和樹 静岡大学, 理学部, 講師 (20758784)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | ランダムウォーク / スペクトル次元 / グラフ |
Outline of Annual Research Achievements |
「空間の幾何学的性質がその上の確率過程の長時間挙動などの確率的対象にどう影響するか」という問いの解明を目指して研究を行った。パーコレーションクラスター上のランダムウォークのレート関数のパーコレーションのパラメーターに関する連続性は、末尾事象の減衰の速さがパーコレーショ ンのパラメーターについて連続であることを意味するが、筆者はこれをDrewitz-Rath-Sapozhnikovのパーコレーションモデル、Andreasらによる変形に興味を持って考察を進めている。 パーコレーションクラスターの上のランダムウォークの訪問点の個数を考察した。いわゆるquenchedなランダム媒質の場合は、その上のランダムウォークの出発点と終点が一致するon-diagonalの場合の熱核評価は対数修正がかかることから、整数格子でいえば2次元と3次元の間にあるような、再帰性の度合いが中間レベルに当たるグラフと類似している面があると考え、そのようなグラフ上の訪問点の個数などの研究との関連を見据えて研究を行っている。 また、有限グラフの頂点の個数を大きくするときの極限について、カットオフ現象(もう少し具体的には、ある時刻を境に急に定常測度に近づく現象)が起こるかどうかを、付随する無限グラフのスペクトル次元が2であるようなグラフの場合について、否定的に解決することを目指して考察した。スペクトル次元が2でない場合はDembo-Kumagai-Nakamuraによる結果(2018)がある。そこでは筆者が以前に考察した訪問点の個数よりもむしろ被覆時間に関する研究が密接に関わっていると予想できる。そこで2次元整数格子の場合の先行研究であるDembo-Peres-Rosen-Zeitouniでは、整数格子よりも難しい2次元のリーマン多様体の場合が考察されており、そこでの手法を参考にして考察を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
思ったように考察を進めることができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
関連する文献の理解を深めることに加え、取り扱う設定を少し変更するなど、より広い視点から研究を行う。
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Causes of Carryover |
コロナの影響や学内委員会業務などで出張回数が減ってしまったので増やすように努める。
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