2022 Fiscal Year Research-status Report
フーリエマルチプライヤーが持つ滑らかさと荷重の関係に関する諸問題について
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22K13940
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
藤田 真依 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (50780441)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | フーリエマルチプライヤー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では, カルデロン・ジグムンド による特異積分作用素に対するL^p 理論の現代的拡張に寄与することを大きな目的とし,その中でも特に,フーリエマルチプライヤー作用素の荷重付き有界性について研究を行い,シンボルが持つ滑らかさと荷重との関係に関する二つの問題に取り組むことを計画していた.一つ目の問題は,多重線形フーリエマルチプライヤー作用素のシンボルがcritical な滑らかさを持つ場合の多重線形荷重理論に関する問題であり,もう一つは,線形フーリエマルチプライヤー作用素のシンボルが持つ滑らかさと荷重クラスの特徴付けに関する問題である. 令和4年度は,多重線形フーリエマルチプライヤー作用素の荷重付き有界性に関する二つの問題に取り組んだ.一つは,前年度に得られていた,マルチプライヤーが持つ滑らかさがmixed ノルムで測られる場合の別証明であり,もう一つは他の関数空間(Besov 空間)への拡張である.前者の別証明とは,考えている関数空間(mixed タイプのSobolev 空間)が積代数と呼ばれる性質を満たすことを用いた証明方法であり,先行研究でも用いられている手法である.後者の,他の関数空間(Besov 空間)への拡張では,今考えている指数の設定では指数同士に隙間がないため,前年度に得られていた結果と同様の積代数を避ける手法は適用できないことが分かった.次年度は,特に後者のBesov 空間に対して,dilation とmultiplication と呼ばれる性質を考察していきたい.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初より,これまでに得られていたmixed タイプのSobolev 空間に対する結果と対比させながら,研究を進める予定であったため.
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は,Besov 空間に対して,dilation とmultiplication と呼ばれる性質を考察していく.
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Causes of Carryover |
購入を計画していた図書(洋書)の値段により,次年度使用額が生じた.次年度も引き続き,研究に必要な図書等に使用する.
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