2023 Fiscal Year Research-status Report
液体金属自由表面流を用いたプラズマ-液体相互作用研究
Project/Area Number |
22K14024
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
浜地 志憲 核融合科学研究所, 研究部, 助教 (60761070)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | プラズマー材料相互作用 / プラズマー液体金属相互作用 / 核融合炉ダイバータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主眼であるプラズマと液体金属相互作用の研究を行うため、2022年度に開発した、ガス駆動型液体金属流動装置GaLFと同様のシステムを直線型プラズマ装置TPD-IIに適用した機構を設計・製作し、TPD-IIに統合した。結果として、幅40 mm程度の垂直に流れる液体金属(純スズ)の自由表面流にプラズマを照射することが可能となり、初期的なプラズマ照射実験を行った。初期的な実験では、通常固体金属(ステンレス)であるプラズマのターゲット部(プラズマの最下流)をスズの自由表面流にした場合でも、真空度などに大きな影響はなく、継続的なプラズマ実験が可能である目処が得られた。2024年度以降は、プラズマや照射後のスズからの脱離ガス計測を用いた研究を進める予定である。 また、2023年度は上述のGaLF装置やスズでの安定的な自由表面流を形成するために研究代表者が考案した、金属間化合物による濡れ性改善手法を含んだ論文を執筆し、現在査読中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画では2023年度から2024年度にかけて行う予定であった直線型プラズマ装置への液体金属流動装置の統合は、液体金属流動装置の設計・製作と、自由表面流形成手法の評価が予定よりもスムーズに経過したため、2023年度中にほぼ終了することができた。2024年dの、2025年度では整備された実験装置を用いた研究に集中することが可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り、本研究は順調に進行しているが、2024年度からは具体的なプラズマと液体スズの自由表面流の相互作用に関する実験研究を進める予定であり、2023年度までと比較して、プラズマ計測などの代表者の研究実績が不十分な部分が多い。代表者の所属する核融合科学研究所にはプラズマ計測等の専門研究者が多数所属するため、研究者間の議論・連携を深めて研究を遂行する予定である。
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Causes of Carryover |
おおよそ年度当初計画通りに進捗したが、直線型プラズマ装置TPD-IIへの液体金属流動機構への統合にあたり、装置設計の最適化により一部見積もりより安価に進められたため、次年度以降の実験のための消耗品費として持ち越すこととした。
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