2022 Fiscal Year Research-status Report
火山噴出物の構造解析に基づく繰り返し爆発噴火機構の解明
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22K14130
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
松本 恵子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (10803926)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 爆発噴火 / 噴出物 |
Outline of Annual Research Achievements |
地表に停滞したマグマからの繰り返し爆発噴火は,火口にできた“蓋”の短時間での繰り返し形成・破壊で引き起こされる.観測や遠方の噴出物によるモデルでは,溶岩ドームなどの緻密で浸透性の低い岩体が“蓋”になり,下方のマグマ由来のガスの増圧により破壊され爆発が発生すると説明される.しかし,“蓋”の物質的実体は調査されておらず,なぜ爆発を繰り返すかも説明されていない.本課題では,火口の“蓋”のガス浸透構造とそれによる爆発過程を復元し,繰り返し爆発の仕組みを解明することが目的である. 2022年度は,これまでの火口近傍調査で採取した新燃岳2018年噴出物を組織の特徴から分類し,それぞれの密度測定と引張強度測定を行った.その結果,繰り返し爆発噴火が発生した2018年3月中旬以降の噴出物は,その多くが火山灰脈,角礫岩や岩塊の複合物で構成され,溶結度と酸化度が異なっていた.複合ブロックの密度は,その直前の溶岩流出期の火砕物に比べて密度が高く,また複合ブロック間では溶結度が高いほどわずかに高かった.また複合ブロックの引張強度は,溶結した黒色火山灰脈以外は4.1-7.2MPa程度で,黒色火山灰脈は14.3-15.9MPaであった.また,浸透率測定装置を自作し,測定用試料を作製した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
噴出物の分類,密度測定と引張強度測定を行い,噴出物の物質的性質を明らかにできた.また,当初予算の減額により浸透率測定装置は自作に変更したが,装置くみ上げまで進捗した.測定試料も準備したので次年度で浸透率測定を行う.
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Strategy for Future Research Activity |
噴出物の組織多様性については投稿論文を作成し公表予定である.
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Causes of Carryover |
浸透率測定装置を業者に発注する予定だったが,予算が削減されたため自作し余剰がでた.余剰分は引張強度測定の外注などに使用予定である.また,試料整形用コアビットは測定装置と試料の性質が確定のち購入予定である.
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Research Products
(5 results)