2022 Fiscal Year Research-status Report
Simultaneous Optimum Design Method of Topology, Angle, and Multi-material Distribution based on a Time Dependent PDE
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22K14168
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古田 幸三 京都大学, 工学研究科, 特定助教 (20833031)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | トポロジー最適化 / 時間発展方程式 / フェーズフィールド法 / 配向方向最適化 / コンプライアントメカニズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,Allen Cahn方程式に代表される時間発展偏微分方程式に基づく角度,形態および複数材料配置の同時最適設計法の構築を行う.本年度は事前検討の段階より構築を開始していた,形態と形状の同時最適化および逐次最適化法の構築および,剛性問題を対象とした形態と配向方向の同時最適化法の構築を中心に取り組んだ.前者については,Allen Cahn方程式の特長をいかし,従来のフェーズフィールド法と同様に二重井戸項の中に形状感度を組み込み行う形状最適設計法と,新たに反応項に設計感度を加えることで行う形態最適化を一つの方程式の中でスイッチング可能な最適設計法の構築を行った.これにより,領域ごとに形状と形態を同一方程式で同時に最適化計算を行う新たな設計法の構築に成功した.さらには,最適化計算の前半では,形態の変更を許容することでより革新的な性能向上を目的とした形態最適化を,計算の後半では得られた最適化構造をもとに形状最適化でさらに性能向上する逐次最適設計法の構築を行った.この成果については,計算力学の世界的な学会であるWCCMにて口頭発表を行った.形態と配向方向の同時最適化法については,新たに倍角方向ベクトルを設計変数とした配向方向の最適化法の構築,さらには,得られた配向方向について,製造性を考慮した設計案として創出可能なポスト処理システムについても構築を行った.本成果についても国際学会にて口頭発表を行った.以上が,主な今年度の実績である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述したとおり,本年度は形態と形状の同時最適化及び逐次最適化法の構築,さらに剛性問題を対象とした形態と配向方向の同時最適化法の構築を中心に取り組み,その成果を国際学会にて発表した.また,当初計画の通りに,配向方向最適化に関して,熱制御を目的としたものについても取り組みをはじめ,その成果の一部についてもすでに国際学会にて発表を行っている.また,当初計画にはなかったが,提案手法の拡張のためにコンプライアントメカニズムを対象としたヒンジ機構のない形態最適化法についても取り組みをはじめ,その成果については令和5年度に国際国内学会での発表,査読付き論文への投稿を計画している.熱剛性問題については令和4年度後半より取り組みを始めており,この成果についても令和5年度に取りまとめる予定である.以上の状況より,現在までの進捗状況は「おおむね順調に進展している.」と判断できる.
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度には,令和4年度に引き続き熱剛性問題を対象とした形態と配向の同時最適化法の構築を行う.さらに,複数材料形態最適設計法の構築にも取り組む予定である.本設計手法についても,すでに令和4年度までに本研究グループにおいてマルチマテリアルレベルセット法に基づくトポロジー最適設計法の構築は完了しており,そこで得られた知見を令和4年度に構築した同時最適設計法に拡張する予定である.まずは剛性問題を対象とした一般的な問題について適用し,その後,熱,熱剛性問題へ拡張する予定である.また,3次元問題への拡張にも取り組む.その際,計算コストの大幅な増加に対応するため,並列化計算の導入を行う. 以上の当初計画に加えて,今年度は以下の二点についても取り組む. 一つ目は,コンプライアントメカニズムを対象とした設計手法の構築である.上述の通り昨年度より,ヒンジ機構をもたない形態,形状導出を目的とした手法の構築に取り組んでおり,令和5年度はその成果についてまとめる予定である. 二つ目は,意匠性を考慮可能な偏微分方程式に基づく形態最適設計法の構築である.これは,令和4年度の取り組みや近年の開発動向より,時間発展方程式に基づく形態最適化には,その長所とともに,パラメータ設定が煩雑になるなどの問題が存在することが分かった.そこで,本手法ではこの煩雑さを単純に取り除くのではなく,一般的なMMAによる設計変数との差別化を図るべく,偏微分方程式のパラメータに設計者が意図した異方性をもたせることで,意匠性を考慮しながら形態最適設計を行う手法の構築について取り組む.
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Causes of Carryover |
令和4年度に現地開催予定だった国際学会がWeb開催に変更され,さらに昨今の物価高,円安傾向を鑑み,令和5年度参加予定であるアイルランドで開催される国際学会への参加旅費が当初計画より高額になることが予想される.一方で,当初計画通り令和5年度には高性能な計算機を購入する必要がある.以上が次年度使用額が生じた理由と使用計画である.
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] Multi-material topology optimization of an eigenfrequency problem2022
Author(s)
Nakayama, N., Li, H., Jolivet, P., Furuta, K., Nishiwaki, S., and Izui, K
Organizer
Asian Congress of Structural and Multidisciplinary Optimization 2022 (ACSMO2022)
Int'l Joint Research
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[Presentation] Level-set based multi-material topology optimization considering material and joint cost2022
Author(s)
Isoda, K., Nakayama, N., Li, Furuta, K., Lim, S., Izui, K., and Nishiwaki, S.
Organizer
Asian Congress of Structural and Multidisciplinary Optimization 2022 (ACSMO2022)
Int'l Joint Research
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[Presentation] Multi-material Level set-based Topology Optimization for Maximization of the Fundamental Eigenfrequency2022
Author(s)
Nakayama, N., Li, H., Jolivet, P., Furuta, K., Nishiwaki, S., and Izui, K.
Organizer
Meshfree and Novel Finite Element Methods with Applications 2022 (MFEM2022)
Int'l Joint Research
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[Presentation] Multi-material topology optimization of an eigenfrequency problem2022
Author(s)
Nakayama, N., Li, H., Jolivet, P., Furuta, K., Nishiwaki, S., and Izui, K.
Organizer
15th World Congress on Computational Mechanics & 8th Asian Pacific Congress on Computational Mechanics (WCCM-APCOM2022)
Int'l Joint Research
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