2022 Fiscal Year Research-status Report
二酸化炭素吸収促進に向けた高時空間光学計測による気液界面対流不安定性の解明
Project/Area Number |
22K14187
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
神田 雄貴 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (00885874)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 二酸化炭素 / CCUS / 対流不安定性 / 光学計測 / 熱物質輸送 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、独自の高時空間分解能な光学計測手法を用いて、二酸化炭素-アミン気液界面での熱物質輸送現象や対流不安定性によるフィンガリング現象を定量計測および数値モデル化し、対流不安定性の発生メカニズムを明らかにすることで、二酸化炭素分離・回収の高効率化に貢献することを目的としている。 前述の目的を達成するために、本年度は第一の目標である、位相シフトマイケルソン干渉計による対流不安定性の発生メカニズム評価を目指し、研究に着手した。 本年度は、研究計画に従い、位相シフトマイケルソン干渉計の構築に着手し、装置設計および必要な光学機器の準備を行った。位相シフトマイケルソン干渉計の構築は概ね完了しており、性能試験および実験手順の確立に着手している段階である。実験の実施はやや遅れたが、次年度初頭から位相シフトマイケルソン干渉計を用いた対流不安定性および二酸化炭素吸収量評価を実施する準備を十分に整えることができた。 また実験と並行し、次年度以降の計画であった第三の目標である数値計算モデルの構築を先行して行った。本年度は二酸化炭素吸収時における二酸化炭素-アミン気液界面近傍の熱物質輸送現象およびフィンガリング現象を評価する数値計算モデルについて、関連する文献調査および支配方程式の選定などを行った。本数値計算モデルは既有の汎用ソフトウェアにて計算を実施する予定であり、次年度以降において実験と並行して実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
位相シフトマイケルソン干渉計による対流不安定性の発生メカニズム評価に向けた実験装置の構築、および数値計算モデルの検証を達成したため。 実験の実施は計画よりもやや遅れているが、概ね実験装置が完成しており、次年度初頭から本装置を用いた対流不安定性および二酸化炭素吸収量評価を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
構築した位相シフトマイケルソン干渉計を用いて、二酸化炭素-アミン気液界面での対流不安定性および二酸化炭素吸収量評価を行う。また、本研究の第二の目標である、気液界面近傍における非定常熱物質輸送の高時空間分解能計測と律速の解明の達成に向け、既有の高速位相シフト干渉計を用いて、二酸化炭素-アミン気液界面近傍の非定常熱物質輸送により生じる密度場変化を可視化し、対流不安定性の律速を明らかにする。
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