2023 Fiscal Year Annual Research Report
固体高分子形燃料電池におけるマルチスケール水・蒸気輸送解析の構築
Project/Area Number |
22K14188
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
境田 悟志 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 講師 (40816170)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 固体高分子形燃料電池 / 格子ボルツマン法 |
Outline of Annual Research Achievements |
固体高分子形燃料電池は水素と酸素から電気を取り出すエネルギー変換装置であり、運転時に二酸化炭素の排出がないクリーンな動力源である。固体高分子形燃料電池はリチウムイオン電池などのバッテリーと比べシステムのエネルギー密度が高く、そのため、バッテリーの適用が難しいトラックや鉄道などへの適用が模索されている。しかし、これらへ固体高分子形燃料電池を適用するためには高電流密度化が不可欠である。燃料電池を高電流密度で運転した場合、酸素のガス拡散を担うGDL(Gas diffusion layer)で凝縮水が滞留し酸素の拡散を阻害する。結果として発電停止にいたる。そのため電池の高電流密度化には凝縮水の生成を抑制するとともに、生成した凝縮水を効率的に排出するGDL構造を探索する必要がある。そのためには数値解析が有力な手段となる。 そこで本研究では複雑形状に適用しやすい2相流格子ボルツマン法に着目し蒸発・凝縮といった水の相変化を行うサブモデル追加することで、GDLに関する蒸気・凝縮水輸送解析モデルを構築した。マイクロスケールなGDLおよびGDL上に設置されるミリスケールなガス流路を含んだマルチスケールな数値解析を行うためには計算負荷低減が必須となる。そこで、マルチブロック格子法を適用するとともに、微分の数が少ない保存型Allen-Cahn方程式を適用した。さらにNavier-Stokes方程式の解法において計算の安定性を向上させる効果をもつbalance forced algorithmを適用し、比較的粗いタイムステップでも計算を安定させることで計算負荷の低減を行った。
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Research Products
(1 results)