2022 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of Heat Transfer Characteristics Considering Thermal Contact Resistance between Sintered Ag Particles and Metallic Solid Using Steady-State Method
Project/Area Number |
22K14196
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
木伏 理沙子 富山県立大学, 工学部, 助教 (30781596)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 熱伝導率 / サーマルマネジメント / パワーエレクトロニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、WBG半導体を搭載したパワーモジュールのダイボンディング材として期待されるAg焼結体の伝熱性能を評価することを目的とする。パワーモジュールは高温での駆動が期待されるが、高温環境では部品間の接合部に亀裂が発生する可能性がある。そこで、亀裂発生による故障を防ぐためには、発熱体であるパワー半導体ダイから複数の材料を介して外気へ放熱をする必要があり、適切なサーマルマネジメントが重要である。ここで、適切なサーマルマネジメントのためには、パワーモジュールに適用される全ての材料の熱伝導率を正確に評価しなければならない。特に、高温に達するパワー半導体ダイを基板に接合するために用いられることが期待されるAg焼結体は非常に高い熱流束環境の中、外気温から高温までの広い温度域で使用されるため、これと同様の環境下で熱伝導率を評価する必要がある。熱伝導率を評価する手法としては、定常法や非定常法が挙げられるが、前述のような使用条件であるAg焼結体においては定常法が有用である。ここで、Ag焼結体の熱伝導率を定常法により評価する場合、Ag焼結体の熱伝導率が比較的高く厚みが薄いことから、評価が難しいことが課題である。そこで、まず定常法を用いてAg焼結体の熱伝導率を評価するためには高い測定精度を実現するための試験機を提案する必要がある。そこで本年は、試験機の設計のため、数値解析を用いて試験部形状およびその材質の検討を行った。解析を用いた試験機の設計が完了したため、試験機の製作を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、解析を用いた試験機の設計が完了し、試験機の製作を開始している。
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Strategy for Future Research Activity |
本試験に向け、被測定材料を挟み込まずに熱抵抗評価を行い、試験機の表面粗さにより発生する接触熱抵抗の評価を行う。また、この条件では複数回の試験を通して再現性を確認する。再現性が確認された場合は、熱伝導率が既知の材料の熱伝導率評価を開始し、測定精度を検証する。
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Causes of Carryover |
本年度、試験機の製作を開始したが、支払日が年度を跨いだため、繰り越した。 次年度に被測定材料を購入し、試験機製作費用を支出する。
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