2022 Fiscal Year Research-status Report
準周期性と準非周期性に基づく協働ロボットの適応周期/非周期分離制御
Project/Area Number |
22K14205
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
村松 久圭 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (20874465)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | モーションコントロール / 周期/非周期分離 / 協働ロボット / むだ時間 / 位置制御 / 力制御 / 適応制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,ロボットの周期らしい準周期状態と非周期らしい準非周期状態へ精密かつ安全な運動制御を実現することを目的としており,本年度は以下のような研究実績を得た. まず,準周期状態と準非周期状態を定義する境界の周波数にあたる分離周波数の設計について明らかにした.具体的には,周期/非周期信号を準周期信号と準非周期信号に分離する周期/非周期分離関数の1次フィルタを実現し,その周期通過周波数特性と非周期通過周波数特性の遮断周波数が分離周波数によって設計可能であることを明らかにした.なお,1次周期/非周期分離フィルタにおける遮断周波数は,周期通過周波数特性における無限個存在する帯域通過周波数および非周期通過周波数特性における無限個存在する帯域阻止周波数からゲインが-3 dBとなる周波数までの周波数幅に対応する.これより,遮断周波数を高くすることにより,周期通過帯域が広くなり,非周期通過帯域が狭くなる結果が得られた.従って,分離周波数を通して遮断周波数を変更することにより,1次周期/非周期分離フィルタの周期通過帯域および非周期通過帯域を自在に設計することが可能となった. 次に,上述の1次周期/非周期分離フィルタの分離周波数設計に関する知見を周期外乱抑圧へと応用し,従来の周期外乱オブザーバにおける周期阻止帯域を拡大することに成功した.これにより,周期外乱の周期変動に対してロバストな周期外乱オブザーバを実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
現在までの進捗として,予定していた準周期状態と準非周期状態を定義する境界の周波数にあたる分離周波数の設計について,1次周期/非周期分離フィルタの周期通過帯域・非周期通過帯域・遮断周波数とともに明らかにした.これに加え,当初予定していなかった,周期外乱抑圧手法である周期外乱オブザーバの性能向上にも成功し,当初の計画以上に研究が進展していると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は準周期性と準非周期性の定義を時変に拡張していく.そして新たな定義に基づき,周期/非周期信号を時変に変化する準周期信号と準非周期信号に分離する適応周期/非周期分離フィルタを設計する.その後,本フィルタによる適応周期/非周期分離制御の確立を目指す.
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Causes of Carryover |
実験機の製作に優先して理論研究を実施したため次年度使用額が生じた.今後,実験機の製作に利用していく.
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Research Products
(4 results)