2023 Fiscal Year Annual Research Report
胴体関節を有する身体と環境との相互作用を計算資源とするロボットの全身運動の生成
Project/Area Number |
22K14216
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
池田 昌弘 近畿大学, 生物理工学部, 助教 (40869517)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | バイオインスパイア―ドロボット / 四脚歩行ロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の成果として、1本のジャーナル論文を投稿し、現在査読中です。この論文は、連続関節で構成された四脚歩行ロボットの制御手法に焦点を当てています。胴体間接を粘弾性のある連続関節で構築したこのロボットは、体幹の揺動を伴いながら自在に歩行し、その粘弾性パラメータや歩行パターンを変更可能です。この成果は、本研究の主要目標の一つであり、この論文の完成が本研究の達成に大きく貢献します。しかし、未だに研究課題が解決されていない部分もあります。研究の最終年度には、実機の試作が行われました。試作した胴体関節付き四脚歩行ロボットを歩行させることで、さらに詳しいエネルギフローの解析を行いました。歩行中の胴体の動きをモーションキャプチャで観察することで、これまで以上に胴体方向の分解能の高い解析ができました。これにより、胴体関節を持った四脚歩行ロボットがいかにしてエネルギ消費を減らすことができるのかといったメカニズムを明らかにすることができました。今後は、このロボットを用いた実地実験を行い、コンピュータシミュレーションを通じて運動設計を試行します。現在、四脚ロボットのシミュレーションモデルが作成され、身体パラメータの探索が行われています。これにより、全身運動が可能な身体と歩行の組み合わせについての考察が行われています。 今後の展望として、現在のシミュレーション結果を元に、実機による歩行実験を行うことが計画されています。また、運動制御アルゴリズムの改善や、実世界でのロボットの性能を検証するための環境テストも行われます。さらに、ユーザーインタフェースの開発により、操作者がロボットの動作やパラメータを効果的に調整できるようになることが期待されます。これらの計画を通じて、ロボットの性能向上と実用化に向けた道筋が明確になりつつあります。
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