2022 Fiscal Year Research-status Report
Magnetic Circuit Analysis Method for Transformer Considering Iron Loss Including Magnetic Hysteresis Behavior and Radiated Noise Generated from Magnetostriction Force
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22K14232
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
羽根 吉紀 東北大学, 工学研究科, 助教 (40908753)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | リラクタンスネットワーク解析(RNA) / LLG方程式 / 波形制御 / プレイモデル / Cauer回路 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,リラクタンスネットワーク解析(RNA)に基づく鉄損と騒音まで考慮可能な高速・高精度な変圧器の最適設計手法の確立と実用化を目的として,LLG方程式による直流ヒステリシス特性の計算精度,myRIOを用いた磁気特性測定システムにおける簡易波形制御手法,動的ヒステリシス特性を表現可能なRNAモデルによるキャリア高調波まで考慮した鉄損算定に関して検討を行った。 LLG方程式による直流ヒステリシス特性の計算精度については,「パラメータ決定に用いる実測ループ数の増加により,低磁束密度領域における計算精度が改善する点」並びに「交差した直流ループ群を磁気回路モデルに適用した際,直流ヒステリシス成分の影響は無視できる点」を明らかにした。さらに,高磁束密度領域における二つの補正計算手法について,計算精度および実用性の面から体系的な比較も行った。 myRIOを用いた磁気特性測定システムにおける簡易波形制御手法については,比較的安価な機器であるmyRIOを用いることで,周波数5,50 Hzにおいて磁束正弦波条件下で磁気特性を測定可能であり,磁束密度が最も高い1.9 Tにおける歪み率は,15.6%から0.2%にまで低減できることを明らかにした。 動的ヒステリシス特性を表現可能なRNAモデルによるキャリア高調波まで考慮した鉄損算定については,RNAにプレイモデルとCauer回路を取り入れることで,鉄損や効率を高精度に算定可能であることが,実験結果との比較により明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
鉄損を高精度に算定するための要素技術に関する検討は進んでいるが,本来の計画にあった変圧器の最適設計には未だ着手できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,鉄損および磁歪力の高精度算定手法に関する検討を引き続き行っていく予定である。また,変圧器の試作器を用いた実験については,残された研究期間を勘案し,ステップラップ接合部を局所的に模擬した実器の製作も視野に入れて検討を進めていく。
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Causes of Carryover |
本来の研究計画よりやや遅れており,学会発表のための旅費が想定していたより少なくなったため。代わりに次年度は,実器検証用の実験装置類について、当初の予定より高価で高性能な物を購入する予定である。
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Research Products
(7 results)