2022 Fiscal Year Research-status Report
ハイブリッド蓄電システムを有する仮想同期発電機の開発と実機検証
Project/Area Number |
22K14233
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小岩 健太 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (80815481)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 仮想同期発電機 / 再生可能エネルギー / 電力貯蔵装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
化石燃料の枯渇や地球温暖化などの環境問題の深刻化に伴い,太陽光・風力発電をはじめとした再生可能エネルギー発電の導入拡大による恒久的な社会実現が期待されている.しかしながら,これらの電源は火力発電と異なり慣性力および同期化力を持たないため,電力系統の大規模停電を引き起こすことが問題視されている.本研究が対象とする「仮想同期発電機」は上記問題を解決し,再生可能エネルギー発電の導入拡大を実現する基盤技術ではあるが,そこに含まれる蓄電池は非常に高コストであり,実用化のボトルネックとなっている. 本研究では,この問題を解決し仮想同期発電機技術の確立,引いては再生可能エネルギー発電導入拡大に資するために,具体的に下記に取り組んでいる. 1.ハイブリッド蓄電システムを有する仮想同期発電機の開発 2.蓄電池のエネルギーマネジメントと仮想同期発電機制御系を統合した制御方法の開発 当該年度においては上記1に関して基本的なシステムの枠組みを完成させ,シミュレーションによる解析を行い,システム全体の有効性を確認した.また,上記2に関してもハイブリッド蓄電システムを有する仮想同期発電機に対して,仮想同期発電機としての性能を損なうことなく,二つの蓄電池のエネルギーをマネジメントできる制御方法を構築することに成功した.これらの結果を踏まえ,来年度はコスト面での優位性を定量的に明らかにすることに加え,実機実験に着手し,実装の観点からも提案システム・制御法を検証する予定である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)ハイブリッド蓄電システムを有する仮想同期発電機の基本的なシステム構成を確立したこと, 2)上記システムに対し具体的な制御方法を明らかにしたこと, 3)シミュレーションにより提案システム・制御方法の有効性を確認したこと, 4)実機検証のための環境構築に着手していること.
|
Strategy for Future Research Activity |
ハイブリッド蓄電システムを有する仮想同期発電機に対し下記に取り組む. 1)机上計算により従来システムに対しコスト面での優位性を示す. 2)実機実験による検証
|