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2022 Fiscal Year Research-status Report

Development of lightly-tilted crystal face trench MOS channels toward the realization of ultra-low resistance GaN power devices

Research Project

Project/Area Number 22K14294
Research InstitutionNational Institute of Advanced Industrial Science and Technology

Principal Investigator

平井 悠久  国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究員 (10828122)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords半導体 / パワーデバイス / 結晶 / 界面 / エッチング / 電気特性 / 窒化ガリウム
Outline of Annual Research Achievements

予算申請時の予備実験環境を活用して、GaNウェットエッチ技術の条件依存性を精査した。研究当初は150度のような高温リン酸液を用いた処理で微傾斜結晶面を作製していたが、本年度の実験によって100度以下の低温でも作製可能であることが明らかになった。実験が容易な低温薬液でGaN微傾斜結晶面を作製可能な条件を見つけられたことにより、実用化のハードルを下げることができた。
得られた新規条件を適用しながら、微傾斜結晶面のMOSキャパシタ素子を作製した。本研究用の新規フォトマスクを設計・作製し、評価に最適な素子作製条件を調整するための試作を行った。微細トレンチのフォトリソグラフィ実験では、GaN特有の透明基板に対する適切な露光現像条件の探索に時間を要したが、最終的に、微傾斜結晶面を用いたトレンチ側壁MOSキャパシタの作製に成功した。
作製した微傾斜結晶面のMOSキャパシタについて、パワーデバイス要素技術としての特性を評価するため、C-V特性評価を行った。オリジナルのトレンチ側壁構造を適用することで、寄生容量の小さく、従来法より評価に適したC-V特性を得ることができた。この結果をもとに界面欠陥準位密度を評価したところ、目標とした~1011 cm-2eV-1よりもさらに優れた<10^11 cm-2eV-1の界面欠陥準位密度を示す特性が得られた。本研究で作製したGaN微傾斜結晶面が、開口形状であるという構造的な観点だけでなく、電気特性の観点からも、MOSデバイスの要素技術として優れたポテンシャルを有していることを、実験的に初めて明らかにすることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

準備段階の荒削りな実験条件を精査し、より制御性の高く継続的な研究に適した条件を獲得できた。本研究への適用を見込んで研究をスタートした、オリジナルのトレンチ側壁MOSキャパシタ構造を、微傾斜結晶面の電気特性評価に実際に活用することができることを確かめられた。MOSキャパシタ作製の経験・実績をうまく活用することで、結果的に目標よりも優れた電気特性が得られ、実験~評価の一連の内容について、一年次の目標を達成したと言える。

Strategy for Future Research Activity

GaNの微傾斜結晶面を用いたMOS界面の作製技術を確立できたので、当初の予定どおり、チャネル移動度の評価へ進む。一年次とは異なる仕様のGaN基板が必要であり、予定している仕様の基板を調達する。また、チャネル移動度の評価に必要なデバイス構造を設計し、実現するためのフォトマスクを設計・作製する。これらを用いて、GaNの微傾斜結晶面を適用したMOSFETチャネルを作製し、その動作を実験的に確認することを目指す。また、MOSFETの電流特性に基づいて、性能指標であるチャネル移動度を抽出する。トレンチMOSチャネル構造では一般的にチャネル長が小さく、チャネル移動度の抽出には正確な抵抗値の測定が必要である。特に、一年次に得られたC-V特性から、優れた電流特性が期待されるが、これは抵抗値が小さく評価としては難しいことを意味しており、デバイス構造の精密な設計に基づいて実験を進める。

Causes of Carryover

次年度使用額138,680円のうち132,000円は今年度末に契約を完了しており、次年度報告として計上される予定。残り6,680円は、本研究に必要な消耗品の補充に充てる。

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Published: 2023-12-25  

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