2022 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of fatigue strength of adhesively bonded joints considering stress ratio
Project/Area Number |
22K14314
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
THAY VISAL 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 助教 (90903667)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 接着接合部 / 疲労強度 / 疲労設計法 / 応力比 / 静的強度 / 接着端部 / 応力緩和 |
Outline of Annual Research Achievements |
接着接合部には,高いせん断応力と接着面に対して垂直応力が同時に生じるため,疲労限度を超えると,その端部からはく離が進展する.当て板接着工法による補修・補強を行う場合には,当て板端部のはく離を予防する対策が求められ,定量的な評価方法も必要である.本研究では,接着接合部の静的強度,接着接合部の疲労強度を実験的・解析的に検討し,接着接合の疲労強度を一般化し,接着接合部の設計法を提案する.さらに,接着接合部のはく離強度の向上を目的として,接着接合の端部形状を検討し,適用範囲を拡大する.令和4年度は,次年度の静的試験と疲労試験を実施するため,以下の3つの項目で検討を行った. (1)静的試験による実験データを蓄積し,静的強度の破壊包絡線の評価方法を完成させる.静的曲げ試験を行い,当て板端部のはく離の起点とその静的強度を検証した. (2)接着接合部の端部形状の検討では,まず,有限要素解析により,接着剤中に生じる力の流れと接着端部の応力状態を明らかにし,応力緩和を確認した. (3)振動型疲労試験機を導入し,共振現象などを避けるために,予備疲労実験を行い,疲労試験体の寸法を決定した. (4)接着接合部の疲労強度の評価では,振動型疲労試験機による曲げ疲労試験を行い,疲労強度を確認する.次に,有限要素解析により,はく離をモデル化して,はく離先端の応力拡大係数を算定し,線形破壊力学に基づいてはく離の進展解析を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
半導体不足により,振動型疲労試験機の制御装置の導入が遅れ,疲労試験に影響した.しかしその代わりに,静的試験による静的強度の検討を進めた.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の令和5年度は,以下の3つ項目で検討を行う予定である. (1)静的試験による実験データを蓄積し,静的強度の破壊包絡線の評価方法を完成させる. (2)有効な当て板端部の形状を検討し,はく離の防止方法を提案する. (3)端部処理しない試験体の疲労試験による疲労強度の検討を継続する.
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Causes of Carryover |
半導体不足で,一部の物品購入は次年度になったため.
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