2023 Fiscal Year Research-status Report
Design Method of Pin-detail connections of Sub-Beam for Lateral Bracing
Project/Area Number |
22K14358
|
Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
巽 信彦 愛知工業大学, 工学部, 講師 (60835544)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 小梁 / 横補剛 / 補剛力 / 補剛剛性 / ピン接合 / 高力ボルト摩擦接合 |
Outline of Annual Research Achievements |
鋼構造建築物における小梁は長期荷重を支持する部材であると同時に,地震時には大梁の横補剛材としての役割も担っており,骨組の安定性を確保する上で重要な部材である.小梁の端部接合部はピン接合ディテールとなっているが,横補剛材としての設計時には剛接合とみなして曲げ負担を積極的に期待され,小梁には補剛力と補剛剛性の確保が求められる.しかしながら,実際には接合部がほとんど曲げに抵抗できないことを踏まえると,上記の接合部設計は接合部の回転変形を無視した危険側の設計となっていると考えられる.地震時における骨組の安定性を維持するためには接合部にある程度の回転剛性を与える必要があるが,小梁端接合部の回転剛性が骨組の挙動に与える影響については明らかにされていない. 本研究課題では,鉄骨小梁における接合部ディテールの違いが骨組全体の挙動に及ぼす影響を明らかにし,小梁端接合部の合理的な設計法を構築する. 研究課題遂行のために,以下のように課題を細かく分類した.課題Ⅰ:純鉄骨小梁におけるピン接合部の実験/課題Ⅱ:床スラブ付き小梁におけるピン接合部の実験/課題Ⅲ:有限要素法解析によるパラメータ補完,接合部設計法の構築/課題Ⅳ:小梁端接合部の回転剛性を反映させた骨組の数値解析 当該年度では,課題Ⅰに取り組み,大梁を含む小梁接合部の詳細をパラメータとした構造実験を行い,その力学挙動を明らかにするとともに,補剛力を確認した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度では,大梁を含む小梁接合部の詳細をパラメータとした構造実験を行い,その力学挙動を明らかにするとともに,補剛力を確認した.
|
Strategy for Future Research Activity |
現在,大梁を含む小梁接合部の詳細をパラメータとした構造実験において,実験パラメータを追加し,さらに実験的検討を進めている.また,実験終了後には数値解析を用いた検討も計画しており,実験ではパラメータに加えられなかったような様々なディテールでも検討していく予定である.
|
Causes of Carryover |
大梁と小梁の部分架構実験において,実験装置の境界条件が適切かどうかを見極めるため,当該年度は実験のパラメータを絞って実験を実施した.そのため,当初使用を予定していた額よりも少ない額となったが,次年度はパラメータを追加して実験を行う計画で進めている.また,数値解析を行いにあたり,環境整備のために使用する計画である.
|