2023 Fiscal Year Research-status Report
Study on Fishing Settlement Planning with Relocation
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22K14385
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
萩原 拓也 名城大学, 理工学部, 助教 (60816859)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 漁業集落計画 / 集団移転 / 災害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高齢化・人口減少が継続する中にあって、災害に強く、持続的な漁業集落の実現に向けて、特に住宅の計画的移転と漁港再編の議論に着目し、ア)漁業を中心とした漁業生産活動や生活様式に与える影響を明らかにすること、イ)その計画・実施における課題・困難性を明らかにすることを目的としている。2023年度は研究計画に沿って、昨年度抽出した島根県内の2地区を対象として、資料収集やヒアリング調査等を行った。これにより、両地区において実施された住宅移転計画の詳細な経緯を把握することができた。また、実際に移転を行った住民等に対するヒアリング調査を実施し、居住地移転を行ったことによる生活や生業に対する影響について把握することができた。また、東日本大震災後に防災集団移転促進事業等を行った岩手県内の漁業集落を対象として、被災・復興から10年以上が経過した時点での復興事業、集落空間計画の評価を実施するために、住民に対するアンケート調査を実施し、基礎的な集計を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
対象とする集落において、各調査を実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、研究計画に沿って主に次の2点の調査を推進していく。 (1)計画的移転による生産活動や生活様式への与える影響分析として、東日本大震災で被災した岩手県の漁業集落および、過去に計画的移転を実施した島根県の漁業集落を対象として、生産活動等の状況についてヒアリング調査等を行う。 (2)移転の計画・実施における課題・困難性の解明として、(1)で調査した島根県漁業集落に加えて、今後の津波被害が予測される、静岡県等の漁業集落を対象に、計画策定のプロセス等に関する調査を実施する。
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Causes of Carryover |
当初計画よりも旅費等の支出が押さえられた点、研究補助者による作業が迅速に終了したために人件費等が少なくなった点などにより、次年度使用額が生じた。調査旅費等として使用する。
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