2023 Fiscal Year Research-status Report
Research for the Development of a Conservation Methodology for the Wooden Churches of the Basque Country
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22K14412
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
マルティネス アレハンドロ 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 助教 (50807815)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 大工技術 / 木造建築遺産 / 基準尺度 / 3次元計測 / レーザー測量 / 大工技術 / 伝統的木造建 / 文化財建造物 |
Outline of Annual Research Achievements |
該当年度に下記の研究調査および研究成果発表を行った。 1.バスク地方における教会堂の木造ヴォールト天井に関する調査データの分析:これまでの現地調査で実施した3Dスキャニングの点群データをもとに、対象建造物の詳細の建築図面を作成した。作成した図面の分析に基づいて、それぞれの建造物について設計にあたって使用された幾何学的な手法および基準尺を解明した。 2.海外ジャーナルへの論文投稿:2023年11月にInternational Journal of Architectural HeritageにChurches with Wooden Vaults in the Basque Country - An Analysis of Design Techniques and Measurement Unitsと題して査読付き論文(国際共著)を投稿した。バスク州立大学の専門家テレサ・アルトラと協力して、上記のバスク地方における教会堂の木造ヴォールト天井の建築技術に関して、現在までの主な研究成果を発表した。 3.学会などにおける研究発表:2023年6月10日に日本イコモス研究会において「ワルシャワ歴史的地区の再建」と題して研究発表を行った。また、2023年7月7日に文化遺産国際協力コンソーシアム欧州分科会において「建築遺産の保存および再建におけるオーセンティシティの日欧比較」と題して研究発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
該当年度に現地の専門家とネットワークを構築することができ、今後の研究の発展を期待できる。 さらに、研究成果を国際ジャーナルにおいて国際共著の査読付き論文として投稿できたことには大きな意義があると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでの研究成果を発表するとともに、現地における詳細調査を実施する予定である。 具体的には、2024年6月にスペイン・マドリッドで開催される木造建築国際研究会CIMADにおいて研究発表を行う予定である。さらに、今後はバスク地方の木造協会における継手仕口や木材の表面仕上げなどの伝統的な大工技術について、現地調査を継続する予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は研究成果を学術論文にまとめて発表することを優先したため、予定していた現地調査を先送りすることにした。2024年度以降に計画していた現地調査を行い、助成金を調査にかかる旅費として使用する予定である。
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