2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22K14414
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
林 要次 芝浦工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 研究員 (10894040)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 建築基礎教育 / 近代日本 / 建築図画 / エコール・デ・ボザール / 横浜高等工業学校 / デジタルアーカイブス |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、近代の建築教育資料の研究資源化に向け、失われつつある近代の建築教育資料である横浜高等工業学校で行われた「建築図画」写真資料の正確な枚数と保存状態を把握し、デジタル化の対象としたキャビネ版、八つ切版、四つ切版の3種のガラス乾板の数量および保存状態を明らかにし、サイズ別にデジタル化を進めた。デジタル化の作業にあたっては、読み取り解像度の設定を綿密に検討し、最終的なスキャン設定を統一した。キャビネ版のスキャンから開始し、作業工程の明確化と保存形式を一定にすることで、データベースの基盤的な情報の統一を図った。令和4年度に行った「建築図画」写真資料のデジタル化作業は、乾板の保存状態による乱れもあったが、概ね順調に進行し、キャビネ版および八つ切版の全てのデジタル化は完了したが、四つ切版は大きさの関係から再度調整が必要なものが残ったため、令和5年度に外部機関を活用し、デジタル化作業を行った。データベース作成にあたっては、デジタル化された写真資料を基に研究資料体を構築するため、描かれた対象や構図、描いた学生の氏名と年代など明確に設定した整理基準に基づき整理し、表データを作成し、画像から読み取れる内容項目をインプットする作業を行った。「建築図画」の写真資料のデジタル化データを活用し、フランス・パリのエコール・デ・ボザールで行われた建築構成要素を分析する特徴的な課題との関係を図りやすい項目で整理した。過去の要素分析手法の学びから将来の建築基礎教育への応用可能性の提言に向けた基礎資料の構築を図るため、画像データの要素ごとに分解したデータの作成も並行して行った。
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