2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the mechanism of particle suspension in debris flows focusing on flow stratification and its implementation in a numerical model
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22K14452
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
酒井 佑一 宇都宮大学, 農学部, 助教 (90916909)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 土石流 / 到達範囲 / 乱流 / 水路実験 / 数値計算 / 間隙水圧 / レイノルズ数 |
Outline of Annual Research Achievements |
大規模崩壊に起因する土石流は、一般的に流動性が高く、到達範囲が広くなる傾向にあるため大きな被害に繋がりやすい。流動性の高さの原因は、近年の研究で流れの乱れによって土石流中の粒子が浮遊することとされるが、粒子の浮遊機構については十分に明らかになっていない。そこで本研究では、土石流中の粒子の浮遊機構を水路実験に基づいて解明し、これを反映した土石流の数値計算モデルを開発することで、土石流の到達範囲予測の向上に繋げることを目指す。本年度は、土石流中の粒子の浮遊機構を検討するための水路実験を行った。本来の土石流中の粒子は幅広い粒度分布をもつが、本年度の検討では単純化のため、ほぼ一様粒径とみなせるような狭い粒度分布の粒子を用いて実験を行なった。実験では液体用微差圧センサーを用いることで、実験スケールの土石流の間隙水圧を高精度に測定できる新たな手法を開発した。これにより、従来は測定することが困難であった土石流中の粒子の浮遊量を、粒子の浮遊による土石流の間隙水圧の変化に着目することで算出することに成功した。土石流中の粒子が流れの乱れの影響を受ける度合いを表す指標として、土石流に対するレイノルズ数を導入したところ、レイノルズ数がある閾値を超えると粒子の浮遊が始まり、レイノルズ数の増大に応じて浮遊量が大きくなることが分かった。このことから、粒子の浮遊量を土石流のレイノルズ数に応じて算出するモデルを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、土石流の間隙水圧を測定する手法を開発し、本研究で最も重要となる粒子の浮遊量を測定することに成功した。また、狭い粒度分布の単純化した条件ではあるが、土石流中の粒子の浮遊量を求めるモデルを作成することができた。以上の成果に基づき、来年度以降の研究の進展が期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は一様粒径の単純化した条件における検討であったが、今後はより実際の土石流の流れに近付けるため、粒子の浮遊機構に対して粒度分布が与える影響を検討する。これにより、実際の土石流にも適用可能な、粒子の浮遊量推定モデルの構築を目指す。
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Research Products
(3 results)