2023 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロデバイスを用いた生体内微粒子ミメティクスの物性制御とナノ医薬設計への展開
Project/Area Number |
22K14568
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
木村 笑 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (80910926)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | マイクロ流体デバイス / 脂質ナノ粒子 / エクソソーム / 人工エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
エクソソームを模倣したナノ粒子は生体内の微粒子の体内動態解明や創薬研究へ応用できる。また、ナノ粒子の粒径・粒子内外の搭載分子・粒子の力学特性を自在にカスタマイズして設計する手法を確立することで、ナノ粒子を介した分子送達過程を制御することができると考えられる。 天然のエクソソームの粒子表面には、無数のタンパク質や糖鎖などが露出しており、どの分子が薬剤キャリアとして機能する上でどのくらい重要であるのか、を 明らかにすることは非常に難しい。一方で、エクソソームを模倣した人工エクソソームは、粒径・粒子内外の搭載分子・粒子の力学特性を自在にカスタマイズでき、生体内微粒子の体内動態の詳細解明やエクソソーム創薬研究への応用が期待される。ナノ粒子による分子送達の制御には、粒子表面への分子搭載・力学特性 (かたさ)が重要である。そこで本研究では、粒径、粒子内部および表面への分子搭載を自在にカスタマイズして人工エクソソームを作製できるマイクロ流体デバイスを開発し、粒子表面の機能と力学特性の両方を制御可能な、粒子特性に基づくナノ医薬品設計のためのプラットホーム構築を目指す。 まず、最終年度は、人工エクソソームの表面へ、人工的なリガンドを用いることなく主要なエクソソームマーカー分子であるCD63を搭載する手法を検討した。これにより、研究期間全体を通して、粒径、粒子内部および表面への分子搭載を自在にカスタマイズして人工エクソソームを作製できるマイクロ流体デバイス開発を達成した。
|