2022 Fiscal Year Research-status Report
新たなレアメタル資源・黒色頁岩型鉱床はどこでできるのか?―観測と理論からの制約―
Project/Area Number |
22K14637
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
矢野 萌生 千葉工業大学, 次世代海洋資源研究センター, 主任研究員 (30880281)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 黒色頁岩 / レアメタル / 貧酸素海洋 / XAFS / 数理モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,古生代~現世の貧酸素環境で形成した堆積物を対象に,レアメタル濃度と堆積物中でのレアメタル元素の存在形態に関する情報を取得し,その結果から推定される海洋の酸化還元状態や主要なレアメタルのホスト相・化学種などを制約条件に海洋から堆積物への元素沈積フラックスモデルを構築する.これにより,レアメタル濃集を支配する真に重要な過程は何か,どのような環境条件が揃うと資源と呼べるレベルまで元素が濃集するのかを定量的に検証することで,貧酸素環境における堆積性レアメタル鉱床の成因を明らかにする. 令和4年度には,レニウム (Re) 濃度測定とX線吸収微細構造 (X-ray Absorption Fine Structure, XAFS) 測定を行う試料の選択に加え,XAFSを行う上で必要となる文献調査,さらに一部追加で入手した試料に対し誘導結合プラズマ質量分析法 (Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry, ICP-MS) を用いた主要・微量元素濃度分析を行った. ODP Site 1207 (Shatsky Rise) とイタリアGorgo a CerbaraセクションのOceanic Anoxic Event (OAE) 1aのサンプルについて分析を行った結果,他の貧酸素環境で形成した堆積物と比較しCo, Ni, Cu, Zn, Moなど元素が濃集していることが明らかになった.これらは有機物と特に親和性の高い元素であり,これらの元素の濃集はOAEの堆積物に見られる特徴の一つと考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的を達成するための準備段階である,試料の選定と追加試料に対するICP-MS分析などが進められているため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は実際にRe濃度分析とXAFS測定を行い,Reを含めたレアメタル元素濃度と堆積物中でのレアメタル元素の存在形態に関する情報を取得する.それらの結果から,推定される海洋の酸化還元状態や主要なレアメタルのホスト相・化学種などを制約条件に海洋から堆積物への元素沈積フラックスモデルの構築を進める.
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] The age and origin of the Ruwai polymetallic skarn deposit, Indonesia: evidence of Cretaceous mineralization in the Central Borneo metallogenic belt2023
Author(s)
Cendi, D. P. D., Agangi, A., Idrus, A., Chelle-Michou, C., Lai, C-K., Ishida, M., Guillong, M., Gonzales-Alvarez, I., Takahashi, R., Yano, M., Mimura, K., Ohta, J., Kato, Y., Simbolon, D. R.
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Journal Title
Economic Geology
Volume: -
Pages: -
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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