2022 Fiscal Year Research-status Report
農用車転倒防止のためのリアルタイムパラメータ探索AIを活用した適応型制御システム
Project/Area Number |
22K14969
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
青柳 悠也 琉球大学, 農学部, 助教 (20882195)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 農用車両 / 転倒事故防止 / 自動制御 / 制御パラメータ / AI / 挙動シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
AIを活用したリアルタイムでの制御パラメータ探索により様々な条件下で効果的な姿勢安定化制御を実現する。具体的には,複数の制御モデルに対して,挙動シミュレーションに基づくデータセットを構築し,事前に深層学習をしたAIによるパラメータ設定機能の効果検証を進める。 2022年度の実績としては,PID制御を利用した自律走行アルゴリズムを開発した。また,シミュレータの開発も併せて行い,凹凸路面を走行する際の振動を抑制する速度制御アルゴリズムについても開発を行った。本アルゴリズムにより,凹凸路面による振動を低減可能であることが示唆された。また,駆動力の影響を考慮した4自由度の運動方程式を立案し,事故現場地形における制御モデルと非制御モデルの走行挙動について比較した。制御モデルはPID制御を利用して対象地形における静的な転倒角を目標値とした駆動力制御を行う仕様とした。制御パラメータは網羅的な繰り返し計算により最大姿勢角変位が最も小さくなる値を算出した。本事故事例については既に300万通り以上のパラメータの組み合わせにおけるシミュレーション結果を有しており,これらのパラメータの組合せおよび車両状態・地形情報と最大姿勢角変位の組合せのデータセットは作成済みである。今後は,車両状態および地形情報のバリエーションを増やして,さらに学習データの充実を図る。その後,これらのデータセットを用いた学習により,適切なパラメータ予測AIモデルの開発を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では,AIを活用したリアルタイムでの制御パラメータ設定機能を開発し,瞬時に状況に応じた制御パラメータ設定ができれば,様々な条件下で効果的な駆動力制御が可能になると考えた。そこで,本研究では,AIを活用したリアルタイムでの適切な制御パラメータ設定機能を開発し,様々な条件下で効果的な駆動力制御が可能な制御システムの構築を最終的な目的とした。 現段階での進捗としては,PID制御を利用した自律走行アルゴリズムを開発した。また,シミュレータの開発も併せて行い,凹凸路面を走行する際の振動を抑制する速度制御アルゴリズムについても開発を行った。本アルゴリズムにより,凹凸路面による振動を低減可能であることが示唆された。また,駆動力の影響を考慮した4自由度の運動方程式を立案し,事故現場地形における制御モデルと非制御モデルの走行挙動について比較した。制御モデルはPID制御を利用して対象地形における静的な転倒角を目標値とした駆動力制御を行う仕様とした。制御パラメータは網羅的な繰り返し計算により最大姿勢角変位が最も小さくなる値を算出した。これらの比較結果から,制御モデルの理論的な検証をしてその有効性が示された。さらに,本事故事例については,有効性実証の過程で,既に300万通り以上のパラメータの組み合わせにおけるシミュレーション結果を有しており,これらのパラメータの組合せおよび車両状態・地形情報と最大姿勢角変位の組合せのデータセットは作成できた。今後,試験的に,現状得られた学習データを用いた予測精度について検証を行う。 これらの進捗状況から,1種の制御システムについては,制御モデルの構築,制御モデルの理論的な妥当性検証,供試条件下における学習用データの構築が完了している。このことから,本研究進捗状況はおおむね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,AIモデルのパラメータ予測精度の検証を行いつつ,模型車両を用いた制御効果の検証を行っていく。さらに,スライディングモード制御や状態空間モデルについてもモデルの開発・検証を進めていく。また,これらにより得られた未発表の成果は,投稿・発表の準備ができ次第,順次公表していく。
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Causes of Carryover |
本プロジェクト開始当初は,新型コロナウイルスも未だ終息しておらず,その影響を受けた部分と,申請者の所属について2022年9月に信州大学から琉球大学へ移籍があり,大学間の事務手続きや学内事務手続きなどの関係で,執行予定が大幅に変更せざるを得ない状況となった。今後,新しい所属先の琉球大学にて,当初の予定に沿うかたちで予算を執行していく。
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Research Products
(4 results)