2022 Fiscal Year Research-status Report
カンキツ貯蔵病害軽減に寄与するジベレリンとプロヒドロジャスモンの役割解明
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22K14973
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Research Institution | Shizuoka Professional University Junior College of Agriculture |
Principal Investigator |
山家 一哲 静岡県立農林環境専門職大学短期大学部, 生産科学科, 講師 (80502054)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | カンキツ / ジベレリン / プロヒドロジャスモン / 貯蔵病害 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)ジベレリンとプロヒドロジャスモン (GP) 処理がフラボノイド高含有品種であるタチバナのポリメトキシフラボン (PMF) の蓄積、フラボノイド生合成遺伝子発現に及ぼす影響を調査した。また、PMF(ノビレチン、タンゲレチン、シネンセチン)の蓄積に対する栽培中のGP処理と収穫後の深紫外LED照射(DUV-LED)の影響も調査した。PMFの含有量は、GP処理およびDUV-LED照射の1日後に有意に増加した。GPおよびDUV-LEDで処理された果実は、PMF含有量が最も高く、CitFNS、CitCHI、CitF3'H、Cit4'OMT、およびCit8OMTの発現が大幅に上昇した。さらに、DUV-LED 照射は、Cit3'OMT発現を有意に誘導した。これらの結果から、栽培中のGP処理と収穫後のDUV-LED照射の組み合わせは、タチバナ果実のPMF蓄積を促進することが示唆された。 (2)GP処理が宮川早生の果実品質、果皮微細構造、アルベドの無機組成に及ぼす影響を調査した。果実は、8月と9月にGAとPDJの混合、GA単独、PDJ単独処理された。GA処理された果実(GP・GA)の比重は、未処理の果実(PDJ・対照)よりも高かった。GA処理された果実は、未処理果に比べて、可溶性固形物含量(SSC)が低く、滴定酸度(TA)が高かった。GP未処理果では、果皮にワックスが形成され、果皮表面の多くの気孔がワックスで覆われていたがGP処理果では、その形成が少なく、露出した気孔がより多く観察された。GA処理果(GP・GA)のN、P、およびMgの分布は、未処理果よりも高く、MnとNiの分布は、GA処理果の方が未処理の果実よりも高かった。GA処理果のSiとCoの分布は、未処理果よりも低いことが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
試験環境、試験材料の採取ともに問題なく、研究は概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
・GA、PDJを組み合わせ、濃度変化させた時(GP剤)の果皮アルベドの形態的特徴及び外的刺激時の反応性と病斑拡大抑制効果の検証 最も抵抗性が付与されていると考えられる濃度(例えばGA50ppm、PDJ100ppm)を設けて、GP処理を行い、抵抗性指標と果実品質について調査する。また菌接種果実は、6日間保存し、経時的に病斑の直径(拡大)を計測する。 〔測定項目〕果皮PMFs生成量、果皮スコパロン生成量、病斑拡大抑制度合、その果実品質(果皮色L*値・a*値・b*値、Brix、クエン酸含量、果肉歩合、果実比重) 〔明らかにできる点〕外的刺激付与時における高濃度PDJ付与による抵抗性誘導と果実品質に及ぼす影響を明らかにできる。
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Causes of Carryover |
3,125円の端数が生じている。3月に旅費(JR運賃)の改定が行われることを見越していた分であり、翌年の需用費の一部とする。
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