2023 Fiscal Year Research-status Report
母乳に着目したポリアミンの母仔マウスにおける機能解明
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22K14987
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Research Institution | Kyodo Milk Industry Co., Ltd. |
Principal Investigator |
久米 愛子 協同乳業株式会社研究所, 研究所, 研究員 (30782536)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ポリアミン |
Outline of Annual Research Achievements |
母マウスへのdifluoromethylornithineの皮下投与と低ポリアミン飼料の併用による体内ポリアミン濃度低減処理の乳腺および母乳への影響を検証した。産後5日目の乳腺サンプルを用いてRNA-seqにより遺伝子発現解析を行ったところ、29遺伝子の有意な発現量増加と、40遺伝子の減少が認められた。そこで顕著な発現量の変化が認められた遺伝子に着目し、母乳に含まれる当該遺伝子産物の定量などを行った。母マウスへの体内ポリアミン濃度低減処理が、母乳だけでなく仔マウスの血漿および大脳に含まれるポリアミン濃度も低下させることを確認した。また、仔マウス体内のポリアミン濃度の推移を検討した結果、出生後初期に大きな変動が認められた。母マウスへの体内ポリアミン濃度低減処理の仔マウスへの影響を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
解析に使用するサンプルの前処理方法の検討に時間を要したため。検討を重ねたものの安定した測定結果を出すために必要な量のサンプルを確保できなかったものについては、実験手法の変更が必要になった。
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Strategy for Future Research Activity |
RNA-seqで見出した遺伝子に関連する現象を体内ポリアミン濃度低減処理を行った産後・生後初期の母仔マウスで解析する。
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Causes of Carryover |
サンプルの種類によって、当初予定していた実験手法が使えなかったため。同サンプルの解析については、次年度に別の手法で行う。
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