2022 Fiscal Year Research-status Report
心室壁の厚さを最適化して、機能的な心臓を生成する仕組みの解明
Project/Area Number |
22K15155
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
臼居 優 川崎医科大学, 医学部, 助教 (10868615)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 心臓 / 心室拡張機能 / 形態形成 / 心臓生理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
陸封型のヤマメと降海型のサクラマスでは、心室の形態(心室全体に占める心室壁の割合)と心室の拡張機能 (心房から心室に流入する血液の動態)が異なっている。しかし、心室壁のサイズを制御する機構や、心室の形態と機能の関係は不明である。本研究は、生理的条件下で心臓がリモデリングするメカニズムの解明と、それに伴い適応変化する心臓機能の観察を試みる。 本年度は、圧容積解析手法を用いて、心室の拡がりやすさの計測に取り組んだ。その結果、サクラマスの心室はヤマメに比べて固くなっていることが明らかとなった。また心室切片の観察を行ったところ、サクラマスの心室にはヤマメよりも多くのコラーゲンが沈着していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヤマメとサクラマスの心室拡張時における物理的な性質の違いが明らかになり、差異を生じる原因として、心室壁の肥厚と細胞外マトリクスの沈着が示唆された。以上の研究の進展により、魚類の心臓リモデリングに関与する分子機構の手がかりを得たと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はゼブラフィッシュを用いて、心臓リモデリングの分子機構を明らかにする。 Tol2トランスポゾンシステムを用いて、心筋細胞特異的に特定の遺伝子を発現する遺伝子組換えゼブラフィッシュを作出し、心臓組織の観察と遺伝子発現解析を行う。
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Causes of Carryover |
出版された論文のRevise実験において、生体実験を実施しなかった。そのため、実験動物の購入に関する支出が予定よりも少なくなった。また、実験補助員を補充できなかったため、人件費に該当する支出がなかった。 次年度使用額はR5年度請求額と合わせて、生体の購入費や維持費、遺伝子解析費用に充てる。
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Research Products
(2 results)