2023 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the role of the thalamo-prefrontal projections for cognitive dysfunction in psychiatric disorders
Project/Area Number |
22K15235
|
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
堤 新一郎 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 副チームリーダー (20862676)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 視床 / 前頭連合野 / 機能的トレーシング / 2光子イメージング / 自閉スペクトラム症 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.認知機能に関わる視床-前頭前野投射の同定:視床-前頭連合野(FrA)投射に対し、神経活動依存的に発現するE-SAREプローブを用いた機能的トレーシングを行った。2022年度に得られた、認知学習による視床-前頭連合野投射の機能的再編成について、E-SAREプローブに改良を加え、実験を追加した。 2.前頭前野に投射する視床軸索の2光子カルシウムイメージング:遅延付きGo/No-Goタスク試行中のマウスに対し、FrA領域における視床軸索活動の2光子カルシウムイメージングを行った2022年度のデータについて、視床軸索活動の検出アルゴリズムの検討を行った。現状、視床軸索活動を効率良く検出できていないため、今後の研究でアルゴリズムに改良を加える予定である。 3.精神疾患モデルにおける視床―前頭前野投射異常の同定:自閉スペクトラム症モデルマウスChd8 hKO系統マウスについて、解剖学的および機能的トレーシングを行った。野生型同腹仔では視床VM核から前頭連合野FrAへの解剖学的投射が主に見られたのに対し、Chd8 hKO系統マウスでは視床AM核から前頭連合野FrAへの解剖学的投射が主に見られた。機能的な投射については、ジェノタイプ間では差が見られなかった。今後の研究で、遅延付きGo/No-Goタスク学習後の視床-前頭連合野投射の機能的再編成について、ジェノタイプ間で違いがあるかどうかを検討する予定である。
|