2023 Fiscal Year Annual Research Report
ペプチド環化反応をトリガーとした抗がん剤新規放出システム搭載型ADCの創出研究
Project/Area Number |
22K15253
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
傳田 将也 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 助教 (00813891)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ペプチド環化反応 / ADC / ラクトンペプチド / Native Chemical Ligation / O-アシルイソペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「ペプチド環化反応をトリガーとした抗がん剤放出システム」の開発を目的として研究を実施した。本システムは、研究代表者らが開発した酸性条件下N-Sアシル基転移反応によりアミド型からチオエステル型に変化するリンカー分子とチオール基を導入したスレオニン誘導体間での化学選択的S-Sアシル基転移反応と続くS-Oアシル基転移反応によるラクトンペプチドへの変換を利用する。初年度は、本システムに必須となるリンカー分子及びチオール基導入型スレオニン誘導体の合成法を確立した。本年度は、リンカー分子およびチオール基導入モデルペプチドを利用して、ラクトンペプチド形成反応の最適化を行った。最適化検討の結果、中性条件下では本ラクトン化反応は効率的進行するが、弱酸性条件下ではN-Sアシル基転移反応は効率的に進行する一方で、S-SおよびS-Oアシル基転移反応については反応速度が低下することを明らかにした。 また本研究遂行にあたり、本ラクトンペプチド構築法を分子間反応に適応することで、スレオニン側鎖O-アシル化イソペプチドが効率的に構築可能であることを見出した。そこで本法および研究代表者が所属する研究室で過去に開発した刺激応答型アミノ酸を組み合わせることで、刺激に応答しイソペプチドから直鎖ペプチドに変形するスレオニン側鎖O-アシルイソペプチドの効率的合成法を確立した。さらに、本法で合成した刺激応答型スレオニン側鎖O-アシルイソペプチドが、紫外線および酵素処理により直鎖ペプチドに変形することを確認し、刺激応答型機能変換ペプチド性分子プローブとしての有用性について検証を行った。
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