2023 Fiscal Year Annual Research Report
Rac1シグナルを標的とした新規骨粗鬆症治療薬開発のための基礎研究
Project/Area Number |
22K15374
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Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
大西 勇気 広島国際大学, 薬学部, 助教 (20847892)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 骨芽細胞 / Rac1 / PTH |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究では、CRISPR/Cas9のレンチウイルスを用いて、Rac1を恒常的に活性化または不活性化した骨芽細胞を作製し、両細胞にPTHを処置した時のRANKLおよび骨芽細胞分化マーカータンパク質(Runx2、Col1a1、Osteocalcin)の発現をWestern blottinngで調査し、骨石灰化をAlizalin Red染色で検討する予定であった。しかし、Rac1活性化レンチウイルスを骨芽細胞に感染させた際、細胞増殖が著しく低下し、感染細胞の回収が困難となった。この原因について、レンチウイルスによる感染率が低かったまたはRac1が極度の活性化によって細胞増殖機能が低下したことが考えられた。そのため、今回の実験では、Rac1を活性化した骨芽細胞にPTHを処置した場合のRANKLおよび骨芽細胞分化マーカータンパク質の発現、および骨石灰化の影響を調査することができなかった。よって、PTH-Rac1のシグナル伝達が骨芽細胞に影響を与える可能性が示唆されたが、具体的な影響はまだ明らかになっていない。 今後の研究では、CRISPR/Cas9のレンチウイルスを用いた遺伝子導入の方法を再検討し、Rac1を恒常的に活性化または不活性化した骨芽細胞をWestern blottinngやAlizalin Red染色の実験を実施する予定である。
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