2023 Fiscal Year Research-status Report
髄膜腫の放射線感受性を制御する遺伝子の同定と予測モデルの作成
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22K15428
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
村上 千明 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (60865088)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 髄膜腫 / 病理組織学 / 放射線治療 / 遺伝子解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
髄膜腫治療の第一選択は手術による腫瘍摘出であるが、悪性度が高く再発を繰り返す予後不良の症例に対しては補助療法として術後放射線療法が行われる。しか し、中には放射線療法に反応が乏しい症例が存在し、何が放射線への反応性を規定するのかはほとんど解明されていない。そこで本研究では、髄膜腫に対する放 射線治療効果の予測因子を解明することを目的として、病理遺伝学的解析を行う。放射線治療効果が予測できれば、個々の症例に最適な放射線治療の導入時期や 治療方法を決定することが可能になると考える。 現在までに、解析対象となる症例の臨床データの収集、病理組織学的特徴の再評価および再診断を行った。さらに、免疫染色(ACADL,MCM2,S100B,SCGN)を用いた 分類が放射線治療効果を反映するかを検証した。現在はMCM2の染色性の高低に注目して分析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究者の育児休暇取得により研究が遅れており、研究期間の延長を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
MCM2の高発現が放射線治療効果不良に関連すると推察された場合、MCM2に関連する分子の発現などをRNA-seqで解析しつつ、他腫瘍との比較検討も行っていく。
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Causes of Carryover |
本年度は産休育休取得により遺伝子検索などを実施できなかったため次年度使用額が生じた。次年度は、現在集積した症例のうち16例に対してRNA抽出およびRNA-seqを行いたいと考えており、その費用に次年度分の費用を充てる予定である。
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