2022 Fiscal Year Research-status Report
卵巣癌の新規治療標的 TIE-1 に対する PROTAC を用いた阻害剤の開発
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22K15536
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石橋 ますみ 東北大学, 大学病院, 助教 (20821383)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | TIE-1 |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣癌の手術検体からTissue microarray を作製し、TIE-1の発現を組織免疫化学染色で確認し、組織型別のTIE-1発現、また患者予後とTIE-1発現との関連についてさらに検体数を増やして検討した。 これまでの研究成果は2022年の第64回婦人科腫瘍学会学術講演会や、第74回日本産科婦人科学会学術講演会で発表した。 またTIE-1のPROTAC(PROteolysis-TArgeting Chimeras)のin silicoでの設計を行った。現在は設計したPROTACのライブラリーを作成中である。 ライブラリーが完成したのち、 TIE-1 PROTAC をそれぞれ TIE-1 高発現卵巣癌細胞株 TOV-112D に暴露したのち、細胞から蛋白を回収して TIE-1 の定量を行い、最も TIE-1 の蛋白量を減少させた TIE-1 PROTAC を hit TIE-1 PROTAC とする。hit TIE-1 PROTACを同定した後に、複数の卵巣癌細胞株を用い、TIE-1 PROTAC 曝露後の細胞生存率を測定し、卵巣癌治療に用いられる抗がん剤との細胞増殖抑制効果と比較する。また、免疫不全マウスを用いて生体レベルでのTIE-1 PROTAC単独および抗がん剤と併用での抗腫瘍効果を確認する予定である。 現在、TIE-1と悪性腫瘍をテーマにレビュー論文を執筆しており、投稿準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染拡大に伴い、使用する薬剤の入手に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
PROTAC試薬が完成したのちに、in vitroでTIE-1抑制効果の最も高いPROTACを選択し、in vitro および in vivo で腫瘍増殖抑制効果を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染拡大により、当初の計画より研究の進行が遅延したため、予定していた金額の使用に至らなかった。 現在PROTAC薬剤のライブラリー作成中であり、完成後に未使用であった研究費で支払予定である。
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Research Products
(2 results)