2023 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the role of FOXO1 highly expressed in CAFs in cancer malignancy and identification of therapeutic seeds
Project/Area Number |
22K15547
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
小山 拓洋 東京歯科大学, 歯学部, 非常勤歯科医師 (50906386)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | CAFs / FOXO1 |
Outline of Annual Research Achievements |
癌微小環境に豊富に存在するCAFsは、癌細胞や様々な間質細胞との相互作用を介して、血管新生、炎症、免疫抑制、癌浸潤・転移や治療抵抗性を促進することが 知られている。しかしながら、その分子機序の全貌の理解は十分ではない。また、CAFsを標的にした癌治療への試みは期待されているがその臨床への応用はまだ 遠い。本研究ではCAFsにおけるFOXO1の誘導機構を明らかにしFOXO1転写因子の下流の応答遺伝子を同定することにより、その癌悪性化や免疫抑制性癌微小環境 ネットワーク形成の分子メカニズムを解明し、新規CAFs標的癌治療法への開発に役立てることを目的とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
CAFsにおけるFOXO1の癌悪性化への寄与の解明を主目的とする。 CAFs における酸化ストレス応答性転写因子であるFOXO1の発現誘導メカニズムを調査する為、低酸素や低栄養(低グルコースや低グルタミン)状態で乳腺由来正常線維芽細胞を培養し、経時的にRNAや蛋白を抽出しFOXO1の発現を測定した。結果としては予想された通り、癌塊内での低酸素や低栄養への暴露が線維芽細胞にFOXO1を誘導することが確認された。 申請者の先行研究により、CAFs におけるFOXO1の発現がCAFsの癌促進能に必須であることが示唆されており、この結果を検証する為に、テトラサイクリン誘導性のFOXO1-shRNAやコントロールのGFP-shRNAをCAFsに導入し、DCIS乳癌細胞とNOGマウスに同所移植する実験を施行したが、当初予想していたin vitroの結果に基づくデータを得ることができず、原因の究明やシステムの再構築に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの仮説の立証のため、これまでのデータを再解析、および不鮮明な点を見つけ、in vitroとin vivo実験の差を埋められるように努める。
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Causes of Carryover |
予想していた研究結果が出ず、再実験が多くなったため、今年度は資材の購入や学会発表が少なくなってしまった。次年度は、研究結果を学会に多く発表、論文の作成を進める。
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