2022 Fiscal Year Research-status Report
Optimization of Immunosuppressive Therapy Based on the Immunologic Mechanism of Hematopoietic Stem Cell Transplant with Post-transplant Cyclophosphamide
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22K15561
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
幕内 陽介 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (70881176)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 移植後シクロフォスファミド / 移植片対白血病効果 / 移植片対宿主病 / 同種抗原応答性T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(GVHD)を予防するための免疫抑制療法として既に実用化されている、移植後3・4日目にシクロフォスファミドを投与する免疫抑制療法(PTCy)が、ドナー由来リンパ球によって引き起こされる移植後のGVHDや移植片対白血病効果(GVL効果)といった同種免疫反応に与える影響やその免疫学的メカニズムを解明するとともに、最適化されたPTCyの条件を明らかにすることを目的としている。 既に構築したマウスを用いた移植モデルを用いて、2022年度はPTCyを行ったマウスと行っていないマウスのそれぞれにおけるGVHDの程度やPD-1を発現する同種抗原応答性のドナー由来T細胞の量的評価を行った。また、このモデルに腫瘍細胞を投与することで、GVL効果発現下におけるPD-1発現同種抗原応答性ドナー由来T細胞の量的評価を行った。これらの結果から、移植後のGVL効果やGVHDと正の相関関係を持つことを明らかにし、同時に、PTCyがこれら同種抗原応答性のドナー由来T細胞を減弱させることを明らかにした。この知見によって、PTCyがGVHDを減弱するとともに、GVL効果を減弱しうることを動物モデルで明らかにした。これらの結果をもとに、B細胞や制御性T細胞といった他の細胞腫においても同様の解析を行うことで、PTCyがGVHDやGVL効果に影響を与えている免疫学的メカニズムの解明を図ることが期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的を達成するうえで必要となる移植後免疫再構築の評価を行う方法を、T細胞において確立することができた。研究計画は順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度では、2022年度における成果を論文発表するとともに、確立した評価モデルを移植後の免疫再構築に関連する他の細胞腫においても展開し、PTCyがGVHDやGVL効果に影響を与えている免疫学的メカニズムの解明を図る。明らかにしたメカニズムをもとに、GVL効果の減弱を押さえながらGVHDを抑制することができる、最適化されたPTCyの条件に関する検討を目指す。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、当初計画していた学会への現地参加が取りやめとなり、リモートでの参加となったため、旅費にかかる経費が節約できた結果、やむを得ず年度使用額が生じた。次年度にはこの分の助成金を踏まえ、さらに実験規模を大きくして精度の高い実験を行ってまいりたい。
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