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2022 Fiscal Year Research-status Report

Investigation on low-intensity pulsed transcranial focused ultrasound stimulation for sleep disorders via regulation of microglial polarization

Research Project

Project/Area Number 22K15692
Research InstitutionJosai University

Principal Investigator

間 祐太朗  城西大学, 薬学部, 助教 (00848418)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords超音波 / ニューロモデュレーション / ミクログリア / 睡眠障害 / ストレス / 低強度パルス超音波
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、睡眠障害に対する経頭蓋超音波療法の検討を目的としており、初年度はモデルマウスの作成とミクログリアの形態評価、超音波照射後のマウス活動量の評価を実施した。
ストレス誘発性の慢性睡眠障害モデルマウスは、専用の装置(以下、睡眠障害作成装置:メルクエスト社)を利用して作成した。睡眠障害作成装置では、マウスは不安定な回転輪上で生活することを強制され、そのストレスにより睡眠障害を発症する。まず最初に、マウスを回転輪の付いた馴化ケージで10日間飼育し、その後睡眠障害作成装置にて1週間もしくは4週間飼育した。連続的に記録されたマウスの輪回し運動(回転数)を解析した結果、運動の概日リズムが不明瞭化し、暗期(マウスにとっての活動期)における活動性が低下した。また、体重増加率の低下と摂食量の増加(過食傾向)も観察され、ストレス性睡眠障害の誘発を確認した。ストレス暴露1週間もしくは4週間のマウスから凍結脳切片を作製し、蛍光免疫染色後、共焦点レーザー顕微鏡により視床下部室傍核のミクログリアを撮像した。ImageJを用いてミクログリアの骨格解析、密度・分布解析をした結果、ミクログリアの密度や突起の端点数は正常マウスと差はなく、4週モデルでのみ突起長が有意に減少した。
上記の実験に並行して、慢性睡眠障害モデルマウスに対する経頭蓋超音波刺激を実施した。低強度パルス超音波をマウスの特定の脳領域に連日照射すると、マウスの輪回し運動が抑制された。さらに解析を進めたところ、マウス無動時間の延長により輪回し運動が低下することがわかった。正常マウスにおいても同様な現象が観察されたが、睡眠障害モデルマウスで顕著に超音波の影響を受けた。
以上より、本モデルマウスの視床下部室傍核ミクログリアにおいてわずかに形態を変化させていること、また超音波照射がマウスの活動性を経日的影響を及ぼす可能性があることがわかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の仮説に反して、本研究で用いているモデルマウスにおける実験者の関心脳領域のミクログリアで顕著な変化が観察されなかった。その傾向が実験開始初期で見られたので、超音波照射の影響について調査する細胞群としてニューロンにも焦点を当て、別実験の再構築を図った。特段、超音波の照射部位や照射条件を慎重に模索した。その結果、初年度に予定してた「ストレス性睡眠障害モデルマウスの睡眠の質と量に変化をもたらすUS照射条件を探索する」目標を達成できなかったものの、モデルマウスの輪回し運動に影響を与える条件を見出すことができた。今後、すでに構築した脳波解析システムを用いることで睡眠への影響についても評価していく予定である。一方、ミクログリアに関連した実験を継続・進展させるかについては、リソースの関係から再検討の必要があると考えている。

Strategy for Future Research Activity

超音波刺激による運動性の変調については、輪回し運動だけでなく、脳波測定・解析により、その実態をさらに解明してく。すなわち、無動時間の延長が単なる休息なのか、もしくは睡眠を誘導している可能性があるか明らかにする。また、睡眠障害モデルマウスの病態の改善に向けた照射条件(タイミングなど)の改良を検討する。これについては、睡眠障害モデルマウスで見られる不安様行動や記憶障害への効果を評価する。なお、脳波測定のシステムはすでに稼働中であり、現在は行動実験の記録、解析システムを構築中である。

Causes of Carryover

残額わずか18円は、研究計画に従い支出を行った結果生じた。次年度はマウスの脳波解析に用いる消耗品購入の物品費に充てる。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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