2022 Fiscal Year Research-status Report
美白成分による自己免疫性白斑誘発の作用機序の解明とその予測法の開発
Project/Area Number |
22K15696
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
片平 泰弘 東京医科大学, 医学部, 助教(特任) (80881458)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 白斑症 / ロドデノール / 代替法 / ROS / ATP / IL-12 / 細胞障害性T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
美白化粧品の有効成分でメラニン合成に重要なチロシナーゼの阻害剤であるロドデノール(RD)は、白斑発症の原因として過去に社会問題となった。これは、チロシナーゼによるRDの代謝産物の、メラノサイトに対する細胞毒性と、その代謝産物のハプテン化により誘導されたチロシナーゼ特異的細胞傷害性リンパ球(CTL)の細胞傷害による自己免疫性疾患と考えられているが、この細胞毒性とCTL誘導との関係性やその作用機序については未だ不明の点が多い。 本研究では、RDのような、過去の安全性試験で検知できない成分を検知する動物実験代替試験法を開発し、RDによる白斑発症の作用機序を明らかにするため、新たなin vitro共培養系(h-CLATw/M)を構築して検討を重ねてきた。 これまでいくつかの白斑/非白斑物質を検証し、h-CLATw/Mが白斑誘発の評価法として有効である事を示すと共に、RD処理したメラノサイトから発生したROSと細胞外ATPが、皮下の樹状細胞(DC)の活性化を通して白斑誘発に関与する事を示している。 今回、メラノサイトをRD処理する事で、細胞外ATPが小胞体ストレスを介して小胞体膜上のPERK受容体から放出され、DCへ影響を与える事を実験的に示すと共に、RD処理したメラノサイトを介して活性化したDC中で、Th1型分化を誘導するIL-12の発現が上昇する事を見出した。これまでの結果から、RDによる白斑症は、チロシナーゼ特異的に傷害されたメラノサイトから発生したROS、ATPによって、皮下のDCが活性化され、T細胞のTh1分化を誘導してCTLによる自己免疫が成立する事で発症すると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請した研究計画に挙げた項目(1)細胞外ATPの発生機序の検討、(2)CTL誘導機序の検討において、両項目とも当初の目標を達成できたから順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、まだ試験を実施していない既知の白斑物質/非白斑物質も正しく見分けられるか検証するために、h-CLATw/Mを使って各物質の検証データを取得していく予定である。
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Causes of Carryover |
研究が概ね順調に進行し、成果をまとめるため実験が一時中断したため少額のあまりが生じた。翌年度分としては、感作性の評価実験のために繰り越して使用していきたいと考えている。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Chemical- and Drug-Induced Allergic, Inflammatory, and Autoimmune Diseases via Haptenation2023
Author(s)
Sakamoto E, Katahira Y, Watanabe A, Furusaka Y, Sekine A, Yamagishi M, Sonoda J, Miyakawa S, Inoue S, Hasegawa H, Yo K, Yamaji F, Toyoda T, Mizoguchi I, Yoshimoto T.
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Journal Title
Biology (Basel).
Volume: 12
Pages: 123
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Upregulation of CD86 and IL-12 by rhododendrol in THP-1 cells cocultured with melanocytes through ROS and ATP.2022
Author(s)
Katahira Y, Sakamoto E, Watanabe A, Furusaka Y, Inoue S, Hasegawa H, Mizoguchi I, Yo K, Yamaji F, Toyoda A, Yoshimoto T.
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Journal Title
J Dermatol Sci.
Volume: 108
Pages: 167-177
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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