2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22K15742
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂井 舞 東北大学, 医学系研究科, 助教 (20910425)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 産後うつ / マウスモデル / ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
コホートデータの血漿メタボローム研究から明らかになったクエン酸経路に関連する代謝物および、アミノ酸を対象とし、モデル動物での検証に向けて準備している。本年度はC57BL/6マウスを用い、産後うつモデルマウスの確立を進めている。具体的に、C57BL/6N 雌マウス(8-12 週齢)を雄マウスと交配後、 ストレス群と対照群にランダムに群分けする。 産後うつ群の雌マウスに 5 つの軽度ストレスの中から毎日 1 つをランダムで負荷する (妊娠 12 日目から 21 日目までトータル 9 日間に渡り 5 種類のストレスを負荷する)。 対照群マウスにはストレスの負荷を行わない。 ストレス群および対照群の雌マウスは出産後、 出生時の仔マウス数の計測、 体重測定、 ショ糖嗜好性試験、 オープンフィールド試験、 尾懸垂試験 、 巣作り行動を評価した。 その結果、出産後の雌マウスの抑うつ行動を判定し、ストレスを受けた妊娠マウスはのオープンフィールドのセンターゾーンにおける運動量が減少を確認した。さらに、出産後体重の減少も確認され、うつ様行動が確立された。さらに、仔マウスは生後 3 週間の時点に、オープンフィールドテスト、または 生後4 週間にで社会的相互作用テストをそれぞれ評価した。 仔マウスにおけるうつ様行動が確認されなかった一方で、社会的新規行動の有意な減少を確認した。出産後の雌マウスと仔マウスとも血清を収集し、特定代謝物を検討する予定である。また、うつ様症状を呈するヒトの数万人単位のメタボローム解析を行い、産後うつコホートデータと共通で変動した代謝物を比較している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
産後うつモデルマウスの確立を進め、うつ様症状を呈するコホートと比較検討できているため、候補代謝物を特定に向けて進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、C57BL/6Nに加えて、ICR, Balb/cマウスを用いた産後うつモデルマウス確立を進めていく。さらに、当初の計画通り、母親マウスの妊娠初期・中期・後期・産後の血漿量を測定し、各周産期における TCA 回路に関連する酵素、代謝物、および ATP 産生量を評価する。
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Research Products
(1 results)