2022 Fiscal Year Research-status Report
神経細胞とグリア細胞からなる微小環境の再現によるADHDの病態解明
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22K15750
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
江口 典臣 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (80814566)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ADHD / iPS細胞 / 幹細胞 / グリア細胞 / ドーパミン神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
・iPS細胞からアストロサイトへの分化誘導:先行研究で報告された方法を参考に、健常者由来のiPS細胞をアストロサイトへ分化誘導する実験条件について検討した。得られた細胞は免疫染色でGFAPが陽性であることが確認でき、細胞の形態からもアストロサイトが得られたと考えられた。しかしながら、GFAPが陽性でなく、形態も異なる細胞も同時に多く得られており、分化効率は高くないと考えられた。解析に用いるためには、より選択的かつ効率的にアストロサイトを得られる分化誘導条件を検討する必要があると考えられた。 ドーパミン神経細胞への分化誘導:これまでの研究課題で、健常者およびAD/HD患者由来の細胞をドーパミン神経細胞に分化誘導することに成功し、健常者およびAD/HD患者由来のドーパミン神経細胞ではドーパミン取り込み能に違いがあることを示唆する結果を得ている。更なる解析のために、より効率的な分化誘導条件を検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験条件の検討に時間を要しており、健常者由来の細胞を用いた条件検討を行っている。先行研究で用いられている培養用のシェーカーが利用できないなど、先行研究の通りに実験を行えない部分があり、報告されている方法の一部を実施可能な条件に変更する必要があり、検討を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
実験条件の検討を行い、アストロサイトを得る効率を高めるよう努める。先行研究を参考に、再現可能な分化誘導方法を検討する。同様に、オリゴデンドロサイト、ミクログリアへの分化誘導方法についても並行して検討を行っていく。
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