2023 Fiscal Year Research-status Report
ケタミンの抗うつ効果に関連するバイオマーカーの同定:メタボローム解析
Project/Area Number |
22K15755
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
櫻井 準 杏林大学, 医学部, 講師 (40573267)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 治療抵抗性うつ病 / ケタミン / 実行可能性調査 / メタボローム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、治療抵抗性うつ病の外来患者を対象としてケタミンを2週間で4回投与した。合わせてメタボローム解析でケタミン投与前後の代謝物質の変化を解析し、ケタミン治療の効果を予測するバイオマーカーを探索する予定である。2022年6月から研究参加者の募集を開始し、実施予定症例数30例に対し、40例から参加に関する同意を取得した。同意後に選択基準や除外基準を満たさない症例や同意を撤回した症例があり、30例にケタミン投与を実施して、2023年12月1日に 参加募集を終了した。 実施症例30例の全例、規定された4回のケタミン投与を完遂した。効果および有害事象の細かな解析は行っていないが、ケタミン投与期間中に研究を中断するほどの重大な合併症は生じなかった。2024年4月18日時点で、13名がケタミン投与後12ヶ月間のフォローアップを完了した。7名が現在フォロー中(4ヶ月評価後1名、5ヶ月評価後2名、7ヶ月評価後1名、8ヶ月評価後1名、9ヶ月評価後1名、11ヶ月評価後1名)であり、10名が12ヶ月間の途中でフォローアップを中断した。中断した10名のうち、6名が追跡不能、1名が同意撤回、3名がプロトコル逸脱だった。 また、うつ病や精神薬理などに関する国際/国内学術集会で、ケタミン治療のリスク・ベネフィットや、近年欧米で適応が通ったケタミン類似薬、治療抵抗性うつ病に対して効果的な治療について、発表を行った。これらは、本研究の結果を適切に評価および発信するために重要であり、また、研究参加者を集めるために潜在的に役立ったと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実施予定症例数である30例を全数組み込み、規定された4回のケタミン投与を完遂した。13例は最終評価である12ヶ月後評価を終え、10例はフォローアップの途中で脱落した。残り7名の12ヶ月フォローが終われば研究は終了となる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度1年間で、フォローを終えて結果を解析する。
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Causes of Carryover |
研究協力者に対する人件費や、学会参加による出張費を、予定よりも使わなかったため。
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[Presentation] Metabolites associated with repeated ketamine infusions in patients with treatment-resistant depression2023
Author(s)
Sakurai H, Kato TA, Setoyama D, Tachimori H, Watanabe N, Murao M, Matsumoto Y, Imamura Y, Seki H, Uchida H, Watanabe K
Organizer
36th European College of Neuropsychopharmacology. Barcelona
Int'l Joint Research
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