2022 Fiscal Year Research-status Report
Quantitative evaluation of the impact of sensory abnormalities on psychiatric symptoms in autism spectrum disorders
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22K15762
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
増田 史 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (10647712)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / 感覚過敏 / プラセボ効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は自閉スペクトラム症(ASD)を持つ小児における温冷覚異常が気分状態および親の精神状態に与える影響を明らかにすること、そしてASDを持つ小児におけるプラセボ効果の定量的検証である。過去文献を検討し背景情報を整理した。 10~14歳のASDを持つ小児を対象とした質問紙調査では、Short Sensory profile(SSP)とAutism Diagnostic Interview-Revised(ADI-R)を用い感覚機能障害の大きさがASDの重症度と関連していたとする報告(Green D, et al., 2016)や、ASDの主観的重症度、異常行動、そしてSSPに関連があるとした報告(Kurokawa, et al., 2021)など、ASD特性の強さ(異常行動を含む)、そして感覚の偏りが関連しているという文献は複数認められたが、親のQOLや気分症状との関連を調査した論文は現時点では1点のみであった(Su, X, et al., 2018)。また、ASDを持つ人に対してプラセボ効果を調査した研究については、薬物のプラセボ効果に焦点を当てたものがほとんどであり、基礎的な温痛覚に焦点を当てた論文は見当たらなかった。以上より、本研究は重要性・新規性ともに高いと考えられた。 一方、以下に述べるように倫理委員会の審査に時間を要し、予定症例数の実験実施には至らなかった。実験の準備を進め当該年度内に被験者2名のリクルートが完了、1名からのデータ取得が完了した。今後、必要症例数を確保し統計解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Covid-19 感染拡大のため、大学内で通常許可されて いた臨床研究が当大学の倫理委員会の規定により一部不許可となり、「診療に伴う研究」のみが遂行可能となった。 これにより本来予定していた被験者の公募が不可能となり、研究計画の変更を余儀なくされた。このため倫理委員会審査に長時間を要し、研究開始が遅れたため、予定された数のリクルート及びデータ取得には至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は当院小児科とも連携を密にし、疾患群のリクルートを円滑にすると同時に、実験実施日を休日にも拡大してより多くの被験者を募る予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度に十分なリクルート数に至らなかったため、謝金として予定していた額は次年度に繰り越すことが必要となった。次年度に被験者謝金(1人5000円)として用いる予定である。
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