2023 Fiscal Year Research-status Report
うつ状態におけるリアノジン受容体の変化と電気けいれん療法の抗うつ効果との関係
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22K15796
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
丸山 恵美 川崎医科大学, 医学部, 講師 (30792072)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | うつ / ECT / リアノジン受容体 / Ca2+ / 海馬 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は海馬スライス標本でRyRs刺激剤を用いた神経活動の誘発を電位感受性色素にて観察する予定だったがデータ取得には至らなかった。一部計画を変更し、うつ様状態での小胞体の変化を形態学的および生化学的検討を並行して行った。これまでの研究で用いてきた海馬に対して免疫電顕法を行い、滑面小胞体に存在するRyRsに対して免疫反応にて金粒子を結合させ、透過型電子顕微鏡を用いて観察した。一部金粒子の結合を確認したが未だ明確な画像は得られていない。また滑面小胞体のタンパク量の変化を比較すべく全小胞体と粗面小胞体分画の抽出を試み、ウェスタンブロットによる発現量の検討を開始し、コントロールデータの取得に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和5年度より所属教室の運営方針が変更され、本課題に対するエフォートが大幅に減少した。その結果実験スケジュールのコントロールがうまくできず、安定したスライス標本を得るために必要なまとまった実験期間が確保できなかった。そこで新たに免疫電顕による滑面小胞体の形態の観察およびRyRsとの関係を検討することにしたが、現在実験を重ね、固定力と免疫反応との兼ね合いがようやく定まりつつある。またウェスタンブロットによる滑面小胞体の発現量の生化学的検討はコントロールデータまで得られたところである。
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Strategy for Future Research Activity |
エフォートを幾分か戻す。令和5年度は実行できなかった海馬スライス標本の作製を再開させ、パッチクランプおよび電位感受性色素実験を行う。正常マウスでの成功後うつ様モデルマウスでの実験まで行いたい。また免疫電顕による小胞体の形態的変化を確認しつつタンパク量の変化を生化学的に検討する。
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Causes of Carryover |
あまり実験が行えなかったため動物費および試薬が抑制された。令和6年度は電位感受性色素実験を中心に行うことで試薬費がかかる予定である。
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