2023 Fiscal Year Annual Research Report
即時適応放射線治療を目指した深層学習活用CBCT再構成法の開発
Project/Area Number |
22K15804
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
平島 英明 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (10848229)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 放射線治療 / 医学物理 / AI / CBCT / 適応放射線治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
治療日毎の体内臓器変化に対応し治療計画を変更する即時適応放射線治療(即時ART)は,日々変化する腫瘍や危険臓器の状態を考慮した線量分布を投与可能である.しかし,汎用的な治療装置では腫瘍や危険臓器の画像取得時に体輪郭欠損や画質劣化といった大きな課題があり,即時ARTを実施する際の輪郭描出や治療計画の障壁となっている.そこで本研究では,汎用的な治療装置を用いた即時ARTを実現するために,体輪郭欠損cone-beamCT(CBCT)の体輪郭拡張のための画像再構成技術を開発することを目的とする. 腹部疾患に対して放射線治療を施行した80症例分の計画用CT (pCT) を無作為に学習用64セットとテスト用16セットに分割した.深層学習アルゴリズムの一つであるpix2pixを使用して,学習用セットから以下に示す3種類のモデルを構築した.①Sinogramベースモデル:pCTから作成したサイノグラム,pCTからCBCTを想定して作成したサイノグラムをペア画像とするモデル.②CTベースモデル:pCTと,pCTを中心から直径26 cmの円形領域をくり抜いた画像をペア画像とするモデル.③fCTベースモデル:pCTをフェルドカンプ法で再構成し直した画像と,それを中心から直径26 cmの円形領域をくり抜いた画像をペア画像とするモデル.モデル精度を評価するためにテスト用セットで,構造的類似性 (SSIM) をエポック毎に算出した.40エポック計算後に,SSIMが最も良い結果を示すモデルを使用し,平均絶対誤差 (MAE) ,二乗平均平方根誤差 (RMSE) とSSIMを算出した.その後,腹部CBCTを用いてMAE,RMSE,SSIMを算出した. pCTを用いて深層学習に基づくサイノグラム補完を行うことは,体輪郭が欠損したCBCTのFOV拡張法として有用であることが示唆された.
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