2022 Fiscal Year Research-status Report
原発性肺癌の予後予測:超高精細3D-CTによる腫瘍体積とFDG-PET/CT
Project/Area Number |
22K15824
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
神谷 晋一朗 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (60868305)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 原発性肺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺癌は世界で最も罹患率・死亡率の高い癌の一つであり、原発性肺癌の予後を術前に予測することは最適な治療方針の選択や患者の意思決定において非常に重要である。 近年開発された超高精細CTでは、スライス厚0.25mmで再構成された画像を取得することが可能である。これにより従来のスライス厚0.5mmの高精細CTと比べて8倍の情報量で3次元的に腫瘍内の性状を詳細に評価することが可能となる。また、FDG-PET/CTは腫瘍内の糖代謝を反映する機能画像診断である。CTよりも空間分解能には劣るものの、腫瘍の機能的な活動性を評価する事が可能であり、肺癌の予後予測に有用であることが知られている。これらの超高精細CTとFDG-PET/CTは、肺癌の浸潤性を評価する相補的な検査になりうると考られる。そこで本研究では、両者を組み合わせてより良い肺癌の予後予測の手法を確立することを目指す。これは、これまで形態学的評価のみに基づいて規定されていたTNM分類のT因子の決定においてFDG-PETによる機能評価を組み合わせるという革新的な試みである。 名古屋大学医学部附属病院では2019年11月から肺癌の術前検査として超高精細CTが撮像されており、順調に症例の収集が進んでいる。また併せてFDG-PET/CTも撮像されており、2021年3月からはPET/CTでの呼吸同期撮影も可能となっており、より良い画像データの収集が進んでいる。またこれらのデータの解析を進めるため、必要なハードウェアやソフトウェアの準備、情報の収集などの環境整備も進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年11月から超高精細CTが稼働、2021年3月からは呼吸同期撮影が可能なPET/CTが稼働しており、おおむね順調に症例の収集が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は3年の期間を設定し、原発性肺癌の超高精細CTとFDG-PET/CT画像のデータおよび臨床・病理データの収集と解析を行い、原発性肺癌の真の浸潤成分を抽出・定量化し、浸潤性診断に有用な新たなバイオマーカーを発見することを目指す。今後は得られたデータの統合と解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の流行により学会の中止やオンライン開催が多くなったため、主に旅費が当初の想定よりも下回ったため。今後は感染状況も落ち着いていく見込みであり、より多くの学会に現地参加する見込みである。
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