2022 Fiscal Year Research-status Report
Image-based navigationを用いた3D遅延造影撮像法の開発
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22K15826
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
中村 壮志 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教(病院教員) (50794468)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 心臓MRI / image-based navigation |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はMRIの新たな高速撮像技術で あるCompressed Sensing(CS)を世界に先駆けて遅延造影MRIに適用し、検査時間短 縮と息止め不要の自由呼吸下での3D画像の取得を両立させてきた。しかし、その過程で呼吸状態不安定な患者の検査時間延長と得られた3D画像の画質不良という問題が顕在化した。それらの新出課題の解消のため、我々は新たな自由呼吸下での遅延造影撮像法として、image-based navigation(iNAV)を用いた3D遅延造影撮像法の開発に乗り出した。このアプリケーションは主に、self-navigationと呼吸モーション補正の2つの技術 から成っている。まず、self-navigationは、自由呼吸下に患者の全ての呼気および 吸気データをモニタリングし、呼吸データを100% 収集・使用することができる技術である。これにより従来法で問題となっていた、患者の呼吸不安定性によるデータ収集の非効率性を改善することができ、検査成功率の向上や検査時間の短縮を図ることができる。さらに、モーション補正は自由呼吸による呼吸性アーチファクト軽減のため、画像再構成時に位置補正を行うことができる技術である。実際に初期検討として施行した撮像でも、臨床的に十分に診断可能な3D画像を自由呼吸下に短時間で得ることができた。 同意が得られた臨床患者に対して iNAV を用いた自由呼吸下での3D 遅延造影を追加撮像し、2名の放射線科医により定性および定量的に各パラメーターが画質に与える影響の検証を開始した。 現在までの結果に関しては、従来法とiNAVを用いた3D撮像との間で、遅延造影領域の心筋重量やその範囲には大きな差はないものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最適パラメータの開発に当初の予定通りの進捗が見られる。
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Strategy for Future Research Activity |
患者データが出揃った段階で、撮像時間や画質評価、遅延造影範囲などについて、2Dと3Dを比較検討、統計解析を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響で、国内外の出張が減少し、主に旅費の支出が減少したため。令和5年度に新たな物品費や出張費として計上する予定である。
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