2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of a AI-based medical device program for early diagnosis of postoperative recurrence of colorectal cancer
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22K15832
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
坂東 英明 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 部長 (00630948)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 人工知能 / 血中循環腫瘍DNA / 大腸癌 / 術後再発早期診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
血中循環腫瘍DNA(circulating tumor DNA: ctDNA)は腫瘍から血液中に流出したDNAであり、この解析により癌の診断、分子標的薬の選択に加え、手術後の再発予測において非常に有用であることが報告されてきた。このため、今後は手術後のフォローアップとして従来の画像診断に加え、ctDNAの検出を組み合わせたサーベイランスが行われていくと考えられている。本研究はこのような近い将来に見込まれるctDNAの術後サーベイランスへの実相を見据え、現在進行しているGALAXY試験(切除可能大腸癌症例6300例のCT画像、ctDNA情報、臨床情報)の情報を用いて、再発症例のctDNA検出と臨床的および画像的特徴の関係を明らかにする。さらにCT画像から抽出される画像的特徴をAIで機械学習させて、再発早期診断のための医療機器プログラムの開発を目的として研究を行う。 現在、切除可能遠隔転移症例を対象に、転移巣の体積とctDNAとの関係の検討を行っている。体積から予測されるctDNAよりも測定値が高い場合は、画像上検出されない転移巣が存在し、将来の再発リスクが高いことが予備検討から示唆されているため、現在GALAXY参加施設から画像収集を行い、大規模症例による検証を進めている。また再発早期診断のための医療機器プログラムについては、国内の画像診断メーカーとの共同研究に向けた議論が始まっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
転移巣の体積とctDNAとの関係の検討については、現在GALAXY参加施設からの画像収集が進んでおり、今年度前半には解析を始められる見込みである。解析結果を国内外の学会で発表して、論文化も速やかに進める。 再発早期診断のための医療機器プログラムについては、国内の画像診断メーカーとの共同研究に向けた議論が始まっているが、プロトタイプの作成がまだ進んでおらず、企業の対応を待っている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
転移巣の体積とctDNAとの関係の検討について、早急に成果をまとめpublicationを目指す。さらに今年中にGALAXY試験の登録完了が見込まれるため、他のStageの症例についても画像収集を始め、解析を始められる体制整備を急ぐ。 再発早期診断のための医療機器プログラムについては、企業の対応待ちであるが、定期的に会議を行い、状況を逐次把握、プロトタイプ完成後速やかに解析が始められるようにしておく。
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Causes of Carryover |
企業との共同研究のもとに、CT画像から抽出される画像的特徴をAIで機械学習させて、再発早期診断のための医療機器プログラムの開発を目的として研究を行う計画であったが、企業側の開発が進まず、こちら側の作業が始められなかった。 今年度の残額と次年度の研究費を用いて、企業側のプロトタイプが完成次第、解析作業を始めて行く計画である。
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