2022 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部癌の緩和的放射線治療における臨床レディオミクス治療効果予測システムの開発
Project/Area Number |
22K15848
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
甲斐 祐大 熊本大学, 病院, 診療放射線技師 (60816239)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 頭頸部 / 緩和的放射線治療 / レディオミクス / 治療効果予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
根治的治療を受けることができない頭頸部癌患者に対する緩和的寡分割照射において、臨床で得られる医用画像の解析から緩和的寡分割照射による治療効果の予測を目指している。放射線治療計画時の肉眼的腫瘍体積におけるRadiomics解析から得られた画像特徴量と治療効果(生命予後、腫瘍の縮小、緩和効果の有無、無増悪期間等)の相関を解析し、画像特徴量から治療効果を予測するシステムの構築が最終目標である。研究実施計画としては、①緩和的寡分割照射症例の後ろ向き解析、②医用画像の肉眼的腫瘍体積におけるRadiomics特徴量を計算するためのプログラム構築、③算出されたRadiomics特徴量から機械学習を応用した治療効果予測システムの構築、としている。令和4年度は、当院で緩和的寡分割照射を実施した頭頸部癌症例に関して、治療効果や副作用、転帰について調査を行い、患者データベースの作成および後ろ向き解析を実施した。約110症例について腫瘍縮小、症状改善、無増悪期間、生存期間、副作用(粘膜炎、皮膚炎、口腔乾燥、味覚障害)の有無等の詳細なデータを収集し、今後の研究に有用な臨床データベースを作成することができた。100例を超える頭頸部癌緩和的寡分割照射症例は世界的にも多い症例数であるため、信頼性の高い研究結果が期待できる。現在は、より詳細な臨床データの解析と、対象患者の治療計画CT(Computed Tomography)画像から得られる肉眼的腫瘍体積におけるRadiomics特徴量計算のためのプログラム構築を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
12月までに緩和的寡分割照射を受けた頭頸部癌患者の治療効果や副作用、転帰についての調査を行い、臨床データベース作成を実施した。令和4年度内に対象患者の肉眼的腫瘍体積におけるRadiomics特徴量計算のためのプログラム構築まで進める予定であったが、臨床データの後ろ向き解析に時間を要し、予定よりも若干遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、対象患者の治療計画CT画像から得られる肉眼的腫瘍体積におけるRadiomics特徴量計算のためのプログラム構築を進めていく。治療計画CTのみでなくPET(Positron Emission Tomography)画像やMRI(Magnetic Resonance Imaging)画像などのマルチモダリティ画像からの特徴量計算にも対応させることを目指す。プログラム構築後は、肉眼的腫瘍体積から得られるRadiomics特徴量から治療効果予測を行うためにのモデルを、機械学習法を用いて構築する予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は臨床データベースの作成を優先したため、令和4年度に購入する予定だったデータ解析・プログラミング用ワークステーションやソフトウェアを未だ購入していない。令和5年度にワークステーションや統計解析ソフトを購入する予定である。 また、コロナ渦の影響で学会参加も多くなかった。またWebにて学会参加したものもあり、旅費に余剰が出た。次年度は積極的な学会の現地参加を目指す。 さらに、必要書籍・文献の購入や、研究結果を論文にまとめる際の校閲費用に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)